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【ウエストのおんな~赤とんぼと秋の黄昏刻~第11話】<冷え性のお話>

『馬肥ゆる、住子も肥ゆる秋の空』

サラリと川柳を詠んでみたくなる今日この頃。

私はアラフィフパート主婦の海近住子(うみちかすみこ)、西彼在住である。

 

11月も半ばになり朝晩の冷え込みがアラフィフの身体に染み入る今日この頃。

頑固な冷え性と共に生きている私の足元は10月の末から秋を通り過ぎ、すでに冬仕様にマイナーチェンジしている。

ハイソックスとか、もうそりゃ「いつから装着済み!」って話です。

そのうち私の足まわりはフルモデルチェンジして真冬に備えることになるのだ。

我が西彼町は南北の距離もあるが、高低差もなかなかのもの。

海近家は『海近』という名前に反して、実は山の上で生活しているのだ。

 

「山の上に住んどらすけん、涼しかやろぉ?」

 

と、夏のクソ暑い時期に誰かれ構わず必ずそう言うのだが、実際のところ我が家もみなさんのお宅と変わらず『暑い』!

なのでそんな時の切り返しは

 

「山の上は涼しかって思うでしょ~?でも山の上は太陽に近いぶん、すんごい暑かとですよ!!」

と言ってやる。まぁ失笑されて終わるがこれ『確かに』って思いません?

笑点の山田君がいたら座布団2枚は持ってきて欲しいわ。

 

だから秋冬の場合、太陽に近いんなら山の上はさぞかし温かいんじゃね?ってことになりますが、それはまた別の話になる。

その場合は世間でいう通り標高の高い分、『寒い』

西彼弁で言うと

 

「ごっかさんか!」(すごく寒い)

 

先日、通勤のため山から下りて来た私は職場でハイソックスの上からもう1足靴下を履いているところを、山のふもとにお住まいのお姉さまに目撃されてしまった。

 

「あんた! もしかして靴下 ON 靴下ーーー??」

「だって寒いんですもの。足先が冷たいんですもの。」

 

「今からそがん靴下の重ね履きしよったら、真冬どがんすっと!!」

「あんたバカやろ!」

愛あるお姉さまの罵声をありがたく浴びるのである。

 

しかし「あーね、あんたんとこは山ん上けんそりゃ寒かろ!」

とすぐに状況を理解をしてくれる。

山の上と、そのふもとでは気温の差が着る物一枚違うらしい。

どんだけの山に住んでるんだって話しだ!

 

さて、冷え性の私からすると『冷え性ではない』というのはなんとも羨ましい話しである。

私の場合『冷え』から襲われると、熱の自家発電ができないのでふくらはぎから足先がひん死の状態に陥る。

 

足だけじゃなく二の腕やお尻、もも、おなかも冷たい。

 

世の中の一般ピーポーもアチコチ冷たいものなのだろうか・・・?

あ!目の前に世の中の一般ピーポーが横たわっているではないか。

冷え性ではない一般ピーポー(49歳男性)はどんなものなのか?あちこちペタペタ触ってみる。

 

ここは? ここは? ここはーーーっ???

 

「やめろよ~」

 

おじさんのニヤニヤはキモイですよ!

 

それよりも家の中で中年二人がイチャついている画を、目の前で見せつけられた次男がなんだか胸やけしているようだ。

 

ゴメンよ、息子。

そこは夫婦円満ということで目をつぶっておくれ。

 

話しは戻るが、やはり冷え性ではない一般ピーポー(49歳男性)の身体はどこをさわってもほんのり温かい。

ほうほう、なるほど・・・。

 

なぜに私はアチコチ冷たいのだろう・・・ 

ミステリーよね!♪

 

すると目の前の一般ピーポー(49歳男性)が「ふん」と笑いながら

 

「オイ聞いたとけどさ、脂肪の部分が冷たからしかぞ」

 

・・・・・・・・・。

 

「あん?」

何それ。

じゃあ私のこの二の腕やお尻やももやおなかの冷たいのって

 

全部、皮下脂肪ってことかい!

 

脂肪は熱を発さないから冷たいんだと。

だから身体のアチコチが冷たい私は、身体のアチコチに脂肪を蓄えているということなのだと。

 

あ~ね~~。

 

もの知りな一般ピーポー(49歳男性)が目の前にいて幸せだわ。

しっかし、私としては一般ピーポー(49歳男性)のおなかのポッコリこそ

 

脂肪だろ!

 

と思うのですが。

 

そんな私に朗報!『甘酒』は美容だけじゃなくて『ダイエット』にも『冷え』にも効くらしい。

あーーん! これで明日ウエストの『甘酒』売り切れちゃうわ。

 

そしてできればアルコールの飲めない私のために、ノンアルの『甘酒』をぜひ入荷してくだされ。

次回は第十二話(最終話)「やっぱりファンヒーター」

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