こんにちは、ばりぐっど編集部です!
私たちの食を支えてくれている第一次産業。自然豊かな西海市は、農業、漁業、畜産業などが主な産業のまち。
ですが、進む高齢化や後継者不足が悩みのタネでもあります。
そんな時「漁師になりたい!」と手を挙げた若者が現れました!
漁師になるために、この3月から水産庁の就労支援事業を活用した3年間の研修を受ける吉川大輝(よしかわ・たいき)さんは、埼玉県出身の19歳。
農漁業やプログラミングを学ぶ6ヶ月伴走型の職業体験を行う「101カレッジ」(西海市西彼町)を昨年10月に卒業しました。
じつは吉川さん、高校2年の途中から家にひきこもるようになったそう。高校を卒業してからもずっと家で過ごす日々を送っていました。
ある日、101カレッジのことを知った親御さんは、吉川さんに体験を勧めますが、最初は全く行く気がなかったそうです。
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最初の一歩を踏み出す
「僕を101カレッジの体験に行かせるために、親が旅行の1つとして組み込んだんですよ」
旅行のついでに101カレッジへ寄ってみようという流れで、体験に行くことになった吉川さん。行ってみると「けっこういいな〜」と気に入り、自分で101カレッジへの入学を決めました。一種の行かず嫌いだったのかもと振り返ります。
体験後は一度埼玉へ戻り、入学するまでの準備期間にコンビニでバイトをしたり、車の免許を取ったりと、やる気がでてきたそうです。
漁師になりたいと思ったきっかけ
「もともと、ひきこもりだったんで、最初は社会に出て、会社とかで働くとか、サラリーマンのような決められた仕事が苦手で」
海は好き、魚もまあまあ。そんな吉川さんは、体験の中で船に乗せてもらい、魚を獲るところを見せてもらうなどの活動を通じて、自然の中で仕事をするっていいな、やってみたいなと感じ始めます。
101カレッジで3ヶ月が経ち、修了までの折り返し地点に立った頃。自分の苦手なことと、この先どう働いて行くのかを考えたとき、101カレッジで関わった漁師さんらと話をする中で「漁師っていいな」と興味を持ちました。
気持ちは変わらなかった
その興味が、決心に変わったのはそれから1ヶ月後のこと。漁業関係者との話しで、漁師のメリットやデメリット、どちらかというと厳しいところが多いという話もあったそうです。
「周りの人からも漁師は儲からないとか、よく聞いていて。それでもやっぱりやりたいなと思って、そんな話を聞いても気持ちが変わることはありませんでした」
どこかで就職して働いたという経験はなく、どれだけやれるかはわからないけど挑戦しようと思った吉川さん。「だいぶ、久しぶりな決意でしたね」という言葉がとても印象的でした!
「漁師になる!」という決意を聞いた親御さんの反応を聞くと「そのままそっちで仕事を見つけて、がんばれ!」と、むしろ背中を推してくれているそうです。
一人前の漁師をめざして
昨年10月、101カレッジを卒業した吉川さんは、実家にいる間に小型船舶の免許も取得!翌年3月から始まる研修に向けて準備を進めました。
「一人前になるというか、自分で稼げるようになることが前提で。研修では、親方さんとのコミュニケーションはもちろん、他の漁師さんとも仲良くして、技術やいろんなやり方、考え方を教えてもらえるように、周りと接していきたいです。学んだことを自分に取り入れて、自分らしい漁師をめざしたいです」と話してくれました。
3年後、吉川さんが一人前の漁師になって、獲った魚を食べられる日がこれから楽しみです!