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【ウエストのおんな~北風と手ぶくろと私~第7話】<病は なるときはなる!>

仕事帰り、いつものようにウエストで買い物して外に出ると「おってと! 辺りはすっかり真っ暗じゃないか!」と、いう季節になりました。

ワタクシ、西彼在住のアラフィフパート主婦『海近住子』と申します。

 

不覚である!

なんとなく、なんとな~くだるい感じがする。なんとな~く節々が痛いような気がする。

 

しかも鼻がつまって鼻呼吸ができないので知らず知らずのうちに口呼吸。朝起きると、とんでもなく喉が痛い。

 

おかげ様で声が『スナックのママ』なみの酒やけした『しゃがれ声』・・・いや ハスキーボイスになりました。

 

世の中 インフルエンザなるものも流行っているらしいし、いやだわ。

 

・・・・・フフフ、でも何でだろう。ちょっとうれしい。

 

不覚にもちょいと体調不良っぽい気がする。なのにこそ~っとうれしい。

 

そう思えるのは『だるい』のレベルが、まだまだ本気の『具合悪い』レベルまで到達していないという余裕があるからなのだ。

 

なぜ『うれしい』と思えるのかと言うと・・・。

 

ガラガラ酒やけ声は非常に『具合悪いアピール度』が高いからである。

 

アラフィフの『だるい』とは、なかなかにクセが悪く一歩間違えれば、そこから1週間の寝たきりコースに突入の場合もあり得る、底なし沼の入口と化することもあるのだ。

 

そして、それが本当に具合が悪くても、『具合が悪いアピール』がきちんとできないとなかなか家族に『具合悪い』が伝わらず「ごはんまだ~?」などと心無い言葉を投げられる。

こんな腹立たしいことがあってよいものか!そのような場合には『仏(ほとけ)の住子』も狙いを定め、悪人目がけてそっと毒矢を吹く・・・。

 

『プッ!』

 

まぁ逆に言えば、うまく『具合悪いアピール』ができればあまり具合が悪くなくても

 

おや? お母さん もしかして具合悪いの?

 

と、私の罠にストンと落ちるのである。

 

ホントの本当に具合が悪い時はこちらも罠を仕掛ける余裕もない程グッタリなので、そこは家族として真っ先に察していたわって欲しいものだ。

 

しかしそれがなかなかわかってもらえないとき、私の心の中のデスノートにお名前を書かせていただく・・・。

 

そして『具合悪い悪い詐欺』をもくろむのだ。

なんということでしょう。まだまだ『だるい』のレベルはさほど上がっていない。チャンス到来ですよ!

 

今日やらないで、いつやるの! やっぱ今日でしょ!

 

酒やけの声!いや~ハスキーボイスがいい仕事します。「あ~なんか体調悪いみたい~」・・・。ガサガサの声で訴えてみる。

 

スペシャルオプションで使い捨てマスクなどをプラス装着して、リビングのソファーなんぞに横たわれば、もう上から見ても下からみても、どこから見ても『具合悪い』感MAXの母ちゃんが出来上がる。

 

『具合悪い悪い詐欺』絶好調!

無駄にハスキーボイスで家族としゃべる。その音量は絞り気味で。

そこまでされると旦那は自分が動かなくてはならない。さすがにマスクまでして目の前で具合悪そうに寝ている嫁に『あれやこれや』など言えない。いやぁ完璧!

 

・・・・・・トホホ 本当に熱が出てしまった。

調子に乗り過ぎたのか、デスノートに名前を書かれていたのは私の方だったのか。

本気で具合が悪い。

 

恐れていた『だるい』が1歩間違えて、1週間寝たきりコース突入のパターンになってしまった。

 

自分が元気な時に掲げていた 【海近家家訓『病は気から』】を「何言っちゃってんの?『病はなる時は、なる』だよ」と、半ギレで変更。

 

ついには我慢できず、病院へ行きたいと旦那に懇願するが、私の悪事に薄々気付いたのか「仕事やっけん病院には連れて行きえんぞ」と断られてしまう。

 

しょうがなく、ひ~こら言いながらやっとの思いで病院へ行くと、待合室には座る場所もないくらいの繁盛振りに心が折れそうになる。

受診してお薬をもらうまで、2時間30分の長い旅。具合の悪い時は本当にツライ待ち時間だ。

 

検査の結果インフルエンザではなかったが、体調を崩して改めて思う。やはり元気が一番!

ヒシヒシと思い知らされたアラフィフの冬であった・・・。

 

とりあえず頑張って病院まで来たから、なんとか食材も確保して帰ろう。

 

今すぐ ウエストにレッツラゴーー!

だってこれから1週間は寝たきりコースだもの、旦那にごはん作っていただかないとね! ニヤニヤ・・・。やはり一筋縄では終わらない住子であった。

☆気になる【ウエストのおんな〜北風と手ぶくろと私〜第8話】はこちらから

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