今回は、広報さいかい2月号の裏表紙企画【市民の活躍】に登場されました『ふれあいの里・清水』店長の中村 崇志(ナカムラ タカシ)さんについてご紹介します。
2023年1月から、先代のお父様よりお店を引き継ぎ3代目店長となられた中村さんに、店長になられた経緯や寄豆腐作り・直売所についてのお話しを聞いてきましたので、どうぞご覧ください。
Contents
『ふれあいの里・清水』をご紹介!
~店長さんをご紹介します
西彼町出身の中村さんは、中学から大学まで陸上競技をされていたそうです。その関係で、高校生の頃から長崎市の寮へ入り、その後は福岡県で過ごされていました。
そんな中村さんが、店長になるまでのお話しを伺いました。
店長になるまでの気持ちは・・・・
Q.店長になられたきっかけは何ですか?
5年くらい前から、「兄と自分のどちらが父の店の跡を継ぐのか」という話はしていました。しかし、はっきりとは決まらずにいまして・・・・。そんな時に、父から2022年末でお店を畳むという話がありました。そこで、私が2023年1月から3代目店長へ就任しました。
Q.跡継ぎを決めるまでのお気持ちは?
やりたい気持ちと不安な気持ちが半々でした。兄か自分が継がないと、この店は無くなってしまう・・・・。
母方の祖父母が豆腐屋さんをしていましたが、跡継ぎが見つからずに閉店させてしまった体験がありました。本当は自分が跡を継ぎたかったのですが、当時小学生で子供だった私には難しかったです。祖父母の継いで欲しいという純粋な気持ちに応えられなかった、その時の後悔がずっとありました。
なので、「父の店はやってみたい!」という気持ちは、頭の片隅にはあったんです。
寄せ豆腐作りを受け継いで・・・・
2023年11月からは奥様も加わり、ご夫婦でお店を切り盛りされています。
Q.店長のお仕事は何をされていますか?
豆腐製造の責任者兼店舗の運営管理・マネージメント全般を担当しています。午前中は豆腐の製造、午後からはお店に立っています。
Q.お店を引き継ぎ、どうでしたか?
あっという間の1年でした。何もわからずゼロからのスタートでしたが、今までのスタッフさんに支えられ、運営できました。
ただ、当店自慢の寄豆腐作りを父から引き継ぎ、私が手探りで作ることになりました。
Q.寄豆腐作りは、どうでしたか?
最初の2か月は本当に苦労しました。父からは、工程を見て学ぶことはできましたが、どうやって作るのか手取り足取り教わることは全くありませんでした。
寄豆腐は、混ぜ方や混ぜる速度、気温や湿度など季節で影響を受け、日によっても仕上がりが変わってくるとても繊細な商品です。なので教わったとしても同じものを作ることは出来ませんので、自分でやるしかないと何度も何度も試行錯誤しました。
Q.中村さん流の寄豆腐はできたのでしょうか?
私に代わってから、歴代のお客様が離れ売上がガクンと落ちました・・・・。しかし、3か月が過ぎた頃から新たなお客様から購入してもらえるようになってきました。
Q.きっかけは、何だったんですか?
大豆の比率やにがりの量、混ぜる速度を調整したりして、色々と試作していました。ある日、先代から教わった工程を間違えてしまい、失敗したと思っていましたら・・・・美味しかったんです!
失敗から発見したことで、『変化していいんだ』と自分なりの寄豆腐を作りました。父しか知らなかった技術や知識がありましたが、自分で研究し試行錯誤をくり返し、そしてスタッフと共有し今の形に作り上げました。父から成分比率を聞いてはいましたが、丸きり変わっています。
お陰様でお客様からの評判も良く、「美味しかったから、また買いに来たよ。」と言ってもらえるようになり、本当に嬉しかったです。
店内には他にも・・・・
~店舗内に、御厨精肉店オープンしました!
先代のお肉屋さんが閉店することとなり、どうしようかと思っていました。そんな時にご縁が繋がり「御厨畜産」さんが、ふれあいの里清水店舗内で2023年12月23日オープンしました。
これからの「ふれあいの里・清水」
Q.やりがいは?
スタッフとのチームワークを大事にしています。そして、スタッフの能力開発を目指し、それぞれが適材適所でやりがいをもって働けるように心掛けています。
ルーチンの仕事だけではなく、月に1回週末にイベントを開いています。そこで、実際に能力を発揮しているスタッフもおり、楽しんで仕事をしてもらえることが自分のやりがいにも繋がります。
Q.豆腐作りへの想いの原点は?
小さい頃から祖父母が豆腐を作る姿を日常的に見てきました。ラベル貼りの手伝いや配達について行ったりもしていました。そして、高校時代の長崎市での寮生活は、閉店した祖父母の豆腐屋さんで過ごしました。ずっと近くに、祖父母の豆腐屋さんとの繋がりがありました。
なので現在の清水豆腐は、閉店しました祖父母の豆腐屋さん(堀田豆腐店)からの意志を引き継いでいます。
Q.祖父母の豆腐屋さんからの意志とは?
祖父母から豆腐作りについて教えてもらう事はありませんでしたので、素材や工程のこだわりは分かりません。ですが、唯一「水」に拘っていた事は間違いありません。特殊な設備で「電子水」を使っていました。
祖父母の豆腐作りを引き継いで欲しいと言う純粋な気持ちの意志と、「水」への拘りへは通じるものがあります。
Q.今後の目標はありますか?
ここは直売所なのですが、道の駅のようなお客様が店内で飲食したり休憩できるような場所を提供したいと考えています。農家さんのお野菜や手作り作品を持ちより、マルシェを開いたり、地域の方たちが交流できるような機会をどんどん作っていき、西海市を活性化していけたらと思っています。
おわりに
皆さん、いかがでしたか。中村店長の「ふれあいの里清水」を想う気持ちだけではなく、そこで働くスタッフや買いに来て頂けるお客様、西海市の発展まで、色々な方の幸せや喜びを考えておられるのが伝わります。今後も、中村さんのアイデアと行動力でどう発展していくのか楽しみですね。
ぜひお店へ足を運んでもらい、美味しい寄豆腐をご堪能ください♪
お読み頂き、ありがとうございました。
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