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西海市にKLIMADAOがやってきた!! 〜SCC × KlimaDAOがはじめる持続可能なチャレンジ〜

こんにちは!ばりぐっど編集部です。CO2実質ゼロを目指し、「ゼロカーボン宣言」をしている西海市で、新たなチャレンジが始まろうとしています!

先日、KlimaDAO JAPANからジョルジオ・アレサンドロ・ドナ・ダニオニ氏(以下、ダニー氏)と日本法人代表の濵田氏が来崎。一緒にタッグを組む、(株)西海クリエイティブカンパニー(以下、SCC)とこれから共にどんなチャレンジをするのか、そして西海市にとって何が変わるのか。興味深い取り組みについて見ていきましょう!

 KlimaDAOって、何?

KlimaDAOは、ブロックチェーン技術を活用して「カーボンクレジット(炭素クレジット)市場」に革新をもたらす国際的な組織です。彼らの目的は、持続可能な環境のためにカーボンフットプリントの削減を推進すること。
カーボンクレジット(炭素クレジット)とは、企業やプロジェクトが森林の保護や植林、または省エネルギー機器の導入などを行うことで生じたCO2などをはじめとする温室効果ガスの削減効果(削減量や吸収量など)を「クレジット(排出権)」として発行することによって、ほかの企業やプロジェクトとの間で取引できるようにする仕組みのことを指します。SDGs等の流れを受け、近年ますます注目が高まっています。
西海市でこれから一体どのようにして実現しようとしているのでしょうか?

(Klima DAOについて説明している 左:ダニー氏、右:濱田氏)

西海市の森林が資源になる!?

西海市にある豊かな森林は約60%を占めており、これまで地元の自然の宝として大切にされてきました。
そんな西海の森林資源をKlimaDAOとの提携により、森林を新たなカーボンクレジット市場への貴重な資源として活用していこうというもの。
この取り組みは、西海市の地域経済にとって大きなチャンスとなるかもしれません!

今回、初めて西海市を訪れたKlimaDAOのダニー氏と濵田氏。
昨年開催した「ゼロカーボンデー2023」にも登壇いただいたりと、これまでも交流はありましたが、改めてお互いのこれまでの取り組みや強みについて情報を交わしました。
その後、西海市長の元へ表敬訪問。市役所の皆さんに暖かく迎えられ、市長、副市長同席のもと、今後の取り組みや展望についてもお話しし、意見交換や質問についてお答えしていました。
ご報告の最後には、市長から期待を寄せるお声をかけていただいていました。

(左から濱田氏、ダニー氏、市長、副市長)

教えて!宮里さん!「SCC×KLIMA DAO」が目指す未来

とはいえ、まだまだ私たちの生活にどのような効果があるのか西海市ではどんな未来が描かれているのか、まだまだ、わからないことも。
そこで、SCC代表取締役の宮里さんに、この提携が西海市にもたらす未来像について伺います。

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Q1.カーボンクレジットって具体的に何ですか?
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A1.カーボンクレジットは、再エネ発電など、CO2を排出しない、または吸収する活動に対してつけられる「価値」です。
例えば、火力発電で100の電気を作った場合、100のCO2が出るとします。一方太陽光パネルで100の電気を作った場合は、CO2は出ませんので0です。おおざっぱですがこの場合、環境に良いのは、発電時にCO2を出さない、太陽の恵みから発電する太陽光になります。
しかし、実際作った電気としては同じ100です。電気を使う私たちにとって、太陽光由来か、火力発電由来かは全くわかりませんし、実際同じ電気です。
お金を出して、電気を作ってくれる人たちからしたら、どちらの発電手法を選ぶでしょうか。同じ売上なら、コストが安い選択肢を選ぶのが合理的です。今時点ではCO2を排出しない再エネはコストが高いため、この場合は火力発電、ということになります。
ここをサポートするために行政が「補助金」を出そう!というものもありますが、カーボンニュートラル実現のために、世界中に必要な電気をすべて再エネにする。そのお金を補助金で作るというのは、全くお金が足りません。
インセンティブ設計、つまり経済システムそのものを作らないと、持続的ではないのです。
電気を作って売っている会社からすると、電気を作る手段として「再エネ」を選択をするインセンティブが弱い現状に対して、ちゃんと価値をつけてお金になるようにする。
これが排出する炭素にお金をつけよう!CO2にお金をつけよう!
という意味で、カーボンクレジットです。

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Q2. これから西海市の森林はカーボンクレジット市場にどう関わるのですか?
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A2. 西海市の豊かな森林は、大量のCO2を吸収しています。この森林を保護し、持続可能な管理を行うことで、カーボンクレジットとしてその効果を理屈上は市場に提供できます。
しかし、Jクレジットは規模が大きくないと採算が合いません。規模が小さいローカル環境からの参入は困難な面があるんです。
そこで、SCCでは「エコバースばりぐっどくん」という独自アプリを開発し、小さな環境価値でも、カーボンクレジットとして流通できるようにする仕組みを作りたいと思っています。そこで生まれた収益は地域にも還元させる仕組みを考えています。

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Q3. 具体的に、西海市の地域商社としては、今後どういうふうに展開する予定ですか?
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A3.上記の仕組みを社会実装するには、大きく3つのステップがあると思っています。まずはじめが、「技術的にできるか」の検証。次が、「制度的にできるか」の検証。最後が「市場が受け入れるのか」の検証です。もう少し簡単に言い直す

STEP1 そもそも作れるのか 

STEP2 ルール的にできるのか。

STEP3 売り手がつくか。買い手がつくか。

の3つです。STEP1はほぼ終わりました。
STEP2ももうすぐで目処がたちます。STEP3が今年から始まりました。

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Q4. このKLIMA DAOさんとのプロジェクトの将来の展望は?
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A4. このプロジェクトは、西海市が環境と経済とテクノロジーを融合させた、ローカル都市の在り方のビジョンを世界に示すものと考えています。日本だけでなく世界にも確立する一歩になると思っています。西海市のために止まらず、その先には、人口減少が進む、日本の地方のための、重要な挑戦です。市民のみなさまや行政、企業のみなさまとも連携していきたいので、ぜひ応援をよろしくお願いいたします。

SCCとKlimaDAOとの森林資源を活用したカーボンクレジット市場へのチャレンジは、私たちや西海市にとっても様々な可能性を秘めており、目指す未来がとてもワクワクしますね。

CO2実質ゼロを目指す西海市で、デジタル技術と環境資源の連携により起こる世界初!?のチャレンジ!
これから、どのような変化が起こるのか、今後の展開に注目です!!

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