こんにちは、ばりぐっど編集部です。
今回は、昨年12月18日に地元の消防団主催の「消火器による消火の実演会」にお邪魔しました。
今では多くのお宅にもあるであろう消火器ですが、「いまいち使い方がわからない」「古いけどまだ使えるの?」といった方も多いと思います。
そこで、消火器の基本的な使い方や種類、使用期限、期限切れの消火器の処理方法などの情報を、消防設備の専門家である「株式会社ナカムラ消防化学」の山口次長に教えていただきましたのでお伝えしていきます。
Contents
消火器の種類について
一般家庭での使用に適した消火器には大きく分けて「粉末タイプ」と「強化液タイプ」の2種類が販売されています。それぞれに特徴があり、メリットとデメリットにもなっています。
粉末系
・即効性が高く、広範囲の消火向き
・灯油など油脂類の消火が得意
・広範囲に飛び散るので後片付けが大変
・粉末によって視界が悪くなる
・放射時間、放射距離が短い
強化液タイプ
・冷却効果と浸透性があり、再発火しにくい
・放射時間、放射距離が長い
・後片付けが楽
・消火速度は粉末タイプに劣る
・価格が高め
と、それぞれにメリットとデメリットがあります。
いざ、消火の実践!
では実際に消火訓練に移ります。
実はこの日はとんでもなく寒くて、猛烈な雪が降っていました。そんな中でも地域の皆さんが多数参加していたのは、防災への関心が高い証拠ですね。
今回は「強化液タイプ」の消火器と、「火護之守シリーズ」という防災グッズの天ぷら油火災専用「消火パック」、ボール型消火剤の「消玉」という3種類のアイテムを使用した消火訓練を行いました。
「消火パック」は、天ぷら油に引火した際にそのまま鍋に入れるだけで消火できてしまう優れものです。「消玉」は床や壁にボールを投げるだけで消火が出来る次世代の初期消火グッズです。
まずは消火パックから
引火している鍋に入れるだけで
あっさり鎮火しました
続いて消玉です
消火は出来ませんでしたが、火の勢いは随分と弱まりました。
そして消火器です
消火器の基本的な使用方法は、まず燃えているものから3〜5m程距離をとります。万が一消化できなかった場合に備えて、出来るだけ出入り口を背にして避難経路を確保しておきましょう。そして消火器の黄色い安全ピンを上に向かって強く引き抜きます。そしてノズル先端を火元に向けてレバーを強く握ります。火の勢いが弱まったら火元に近づき、完全に消火するようにします。
では実際にやってみましょう。
参加したほとんどの皆さんが実践しています
もちろん子供達も
慣れていないと消すのは難しいようです
最後はさすが消防団。しっかり消火できました。
消火器の使用期限と処理方法
消火器には使用期限があります。
メーカーが推奨する消火器の設計標準使用期限は約10年です。各ご家庭に任意で設置している消火器には交換義務がありませんが、破損の恐れがあるので期限内での交換を推奨しています。
では使用期限の切れた消火器の処分はどうすれば良いのでしょうか?消火器は専門の業者でしか処分できません。市営のリサイクルセンターなどでは受け付けてもらえないので、お困りの方は地域の消防団に相談してみましょう。
まとめ
火災はいつ起きるかわかりません。万が一のことを考えて、ご家庭に消火器を用意しておく方が良いと思います。そして使用方法や処分方法もしっかりと理解しておくことが大切になります。
もちろん使う状況にならないことが一番良いですね。