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【ウエストのおんな~SUMMER〜第4話】<夏休みWAR>

 

海近住子(うみちかすみこ)47歳!

西彼に住む『更の年期』がチラチラ顔を出すお年頃のアラフィフパート主婦である。

 

なんか世間は夏休みに突入しているらしい。

 

気づかなかったわ~ ごめんあさ~せ~

だって、我が家には小学生も中学生も高校生もおりませんの。

 

県外在住の専門学校生と長崎市内在住の大学生はいるが、県外長男は生きてるのかどうなのかさえ音沙汰無しだし。長崎娘も実家に丸投げしてるのでサッパリ様子はわからない。

 

だからそれぞれの夏休み情報なんて知る由もない。

 

陽気なアルバイター次男くんは一応『労働者』なので『盆休み』が『夏休み』的なものになるのだろう。

 

そんなこんなで学校関連の行事なんて、今の私にはもう関係ないよね~とか思ったりなんかしている。

 

しっかし、世のお母さん達はこれから約40日間の長い長い闘いの火蓋がすでに切って落とされている。

 

「どんまい♡」

「他人事だと思って!」だって? 何をおっしゃるウサギさん!

私もそのしんどい時期をやっとこせ乗り越えてきたのだ!

 

毎日朝昼晩、朝昼晩。朝ごはん作って食べさせて後片付けやったら昼が来る。

昼ごはん作って食べさせて後片付けやったら夜が来る。

晩ごはん作って食べさせて後片付けやったら・・・

 

1日が終わる。

 

なんじゃこりゃーーーーー!

我が家の場合中学生になると、部活やってるでしょ~?午前練とか午後練とかあるでしょ~?

バス通だけどバスの本数冗談抜きで少ないでしょ~? おまけに乗り換えもしないといけないけど、乗り換えがうまい具合いにいかないでしょ~?

 

結局 送迎でしょ~?

 

高校生になると、長崎の学校まで行ってたから、なかなか遠いでしょ~?部活やってるでしょ~?午前練午後練あるでしょ~?『先輩達より早う行かんばとって!』とか言うでしょ~?バス乗り換え2回がこれまた全然うまい具合にいかないでしょ~?

 

結局 送迎でしょ~?

 

メシ作りと送迎に追われる40日。ひたすら慌ただしい40日。なんでこんなにダルイいのかしらの40日。

 

母にとって、体力的にやられてしまう『40日間戦争』である。

中学生高校生にもなれば夏休みの宿題なんて、もう自己責任の世界なんで知った事ではないが、まだ小学生の時はやっぱり『キッチリさせないといけない!』という親の役目というか、立場というかそういうものがグルグルと渦巻いて、思いっきり夏休みをエンジョイしている子ども達を横目にイリイリしていたものだ。

結局最後の最後までエンジョイするもんだから、ホントにギリギリのギリギリで宿題に『さてさて』と手を出す大物感。

 

おおおおおおおおおおおいっっっ!(怒)

このバカちんがっっ!(泣)

 

そして最後の3日間くらいで泣きながら宿題をするハメになる。もちろん母も泣きながら監視。もちろん徹夜で。

母にとって、精神的にもやられてしまう『40日間戦争』である。

 

泣くくらいなら、早めにやってくれよ~。

 

夏休みに入るや否や「7月中に宿題は済ませてしまう!」と、毎年目標はずいぶん高く設定するが、1度も実現しないまま今日に至る。

まぁ仕方がない、ここに全く同じ目標を立て毎年挫折していた者がいる。ハイ!

血はあなどれんな。

 

スタートダッシュはかなりいいが、スタミナが無い。致命的である。

 

とにかく今年も母と子ども達とのバトルはすでに始まっている。やるかやられるかの真剣勝負!

 

私は世の母たちの健闘を祈ることしかできない。

なんかアレコレ思い出すと、去年まで頑張ってきた自分にご褒美あげたい気持ち!

そうね、今日はアレをお願いしよう。

 

「しもしも~ お父さん? 帰りにさ~ウエストで近藤まんじゅう買うてきてくれ~ん?」

「は~? 売り切れ~~~?? 嘘やろ? 買ってきて!買ってきてって!!」

 

NO WEST NO LIFE !

今日も海近家は平和である。

 

 

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