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《ウエストのおんな『空一面のいわし雲』第7話》~海近家、10月のお誕生日~

すっかり、朝が寒くなり寝室からリビングへ行くと何はともあれ『ポチっとな』とエアコンの暖房のスイッチを入れてしまう。

さすがに「朝晩寒くなったよね~」という会話を職場のお姉さま達としても

 

「うち、朝は暖房入れてます」とは言えない。

 

職場にはまだまだ『夏仕様』のお姿で頑張っておられるお姉さまもいるので、きっとミソクソにバカにされるに決まっている。

 

まぁでもそんなときは、「うち、山の上なんで寒いんですよ」とか言って、山の上は平地より寒さが厳しいアピールをする。

 

ん? 夏に「山の上って涼しいんでしょ?ってみんな言うけど、ぜんっぜん涼しくありませんから!!」と『山の上は涼しいんでしょ?』説を真向否定していた気がするが・・・。

 

考え方も臨機応変、その時々ってことかな❤

 

冴えてる~ 私!!

ところでガラリと話しは変わるが、10月といえば我が海近家に二人の誕生日がやって来る・・・。

 

そして・・・やってきた。

 

長男と旦那である。

 

長男は先週、旦那は2日前。 無事に24歳と50歳になられました。長男の24歳もビビったけど旦那の50歳にはマジで

 

ビビリバビリビーーーー!

 

(いやそれは『ビビデバビデブー』では・・・?)

 

50歳という大台、半世紀生きてきたという驚き。あと1年3ヶ月後には自分にも『それ』がやって来るという恐怖!!

 

こわいーーーー!!

 

顔のシワやらシミやらに日々果敢に立ち向かっている私だが、50歳という大波がザッバンザッバン押し寄せて、そのビッグウエ~ブに飲み込まれそうである。

 

 

「顔のシミが気になる」と最近ボヤく旦那に

 

「あんたのシミより私のシミのほうが重大問題!」

と切って捨てる私。重大問題がさらなる重大問題にならないように、今しがたシミ取りクリームのお試しキットをポチっとしたところである。

 

そうそう誕生日と言えば『プレゼント』。子どもや旦那にプレゼントを用意する方はどれくらいいらっしゃるのだろうか?

 

確かに私も子どもが『子ども』と言われていた頃はちゃんとプレゼントはあげていたし、実家の母からも、義母からもお手当があった。

 

旦那にも何かしら大ジャス(現イオン大塔)でプレゼントを買っていたしね。

 

中学生になるとプレゼントは現金に変わり、高校を卒業するときには実家の母から

 

「お年玉・誕生日その他のお手当終了いたしま~す」

と、にこやかに各自宣言をされた。

 

もちろん私にも。ガーン。

 

ううっ! 痛い! 痛手である! しかし我が家の自転車操業具合を案じて、だいぶ援助船を出してくれた実家の父母である。

 

ここは「長い間ありがとうございました」と言わねばなるまい。

 

そして私も子ども達には、ケーキのみということにシフトしていった。

 

長男に関しては、高校で寮に入ってから今まで、短い期間を除けば市外県外に行ってほぼほぼ家にいなかったので、ケーキすら買ってあげてないという事実。

 

なので今月の初めに久々に北九州から帰って来た時、「1週間早いけど誕生日のお祝いじゃ!」ということで、ケーキと長男が好きな寿司を買って食卓に出した。

 

こちらとしては長年、共に祝ってあげれなかった分も込みこみで用意したつもりだったのだが、当の本人は何故にケーキが用意されているのか、何故に寿司が出されたのか

 

『ポカン』である。

1週間早かったし、ケーキがショートケーキだったし、ロウソクが無かったし、バースデーソングを歌わなかったし。

 

でもそこはちゃんと『お祝いしてるんだよ』ということをしっかり認識させておかねばならなかったと後悔である。

 

なので誕生日当日は、ちゃんと「おめでとう」LINEをガッツリかましてやろうと意気込んでいたのだが!

 

やっちまった。

 

翌日にあわてて「てへっ!おめでとう忘れてた!」とLINEしたが、案の定・・・未読。

 

既読スルーではなく、『未読』

 

見てもないという・・・。まぁねもう24歳なんで、当たり前っちゃ当たり前な話し。

 

それに比べて最近誰も相手をしてくれないと悲しむおじちゃんが一人、かまってちゃん。

 

自分の誕生日に「今日お父さん誕生日です」と娘にメールをしたが、完璧に無視されたらしい。(笑)

 

その日ずっと返信を待っていたが、とうとう返事はなかったという。

あまりにもかわいそうで涙が出たので(笑)、前日にリクエストされていた春巻きとハンバーグを作った。めんどくせーと思っていたが作ってあげた。

 

唯一、元料理人の旦那が「美味い!」と絶賛してくれるハンバーグである。料理人が美味いと言うのだから、

 

凄まじく美味いのだと思う!

 

それともう一つ『ビールを2本』。これもリクエスト。発泡酒でも第3のビールでもなく正真正銘の

 

『ビール』を2本とのこと。

早速ウエストにビールを買いに行ったのだが、アルコールを嗜まない私は、ビールの銘柄とか言われてもよくわからない。

 

「これだ!」と思って買ったビールは、ご所望のものではなかったと家に帰って気付く。

 

「だけん、私はわからんって言うたとに!」

 

「もう2度とビールは買うて来ん!」

 

秋風の吹く旦那の誕生日、私の雄たけびが響く中、旦那の一人晩酌で夜が更けて行ったのである。

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