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挿し木でツバキの生産量を増やしませんか?

ツバキといえば、長崎県五島列島。特産品であるツバキ油の生産量はなんと5年連続全国一位で、島内に自生するツバキ林や、畑地に植栽したツバキ畑から実を採取し、ツバキ油を絞っています。

西海市西海ブランド振興部農林緑推進課の里中秀明さんによると、もともと西海市でも生産量は多かったそうですが、今は江島だけとのこと。「元からある資源を活用したい」という思いから、令和5年から西海市でもツバキの実(かたし)の買取が始まりました。

そんな中、この取り組みを知ってほしい、そして西海市でもツバキの生産量を増やしていきたいということで、6月27日(金)にツバキの特長や挿し木の方法を学べる「ツバキの挿し木研修会」が大瀬戸コミュニティセンターで開催されました。

ヤブツバキのことを知ろう

長崎県農林技術開発センター森林研究部門の保坂耕平さんが、ヤブツバキの特性、開花・受粉・結実の特徴、種子のこと、サザンカとの比較、挿し木についてなどをお話されました。

日本原産の常緑樹であるヤブツバキは、中山間部や海沿いに自生しており、西海市でもよく見かける樹木です。ツバキの実から採れるツバキ油は、古くから髪や肌のケアに使われている万能オイルで、特に近年は大手化粧品メーカーも取り入れるなど、ニーズが高まっているそうです。

自生するヤブツバキ

赤い花びらと中心の黄色の配色がとても美しいツバキの花は、10月下旬から咲き始め、受粉して4月初旬ごろに、花が丸ごと落ちます。それから小さいツバキの実がなり、7月上旬ごろまでに大きく成長して、8月から9月のかけて種子の中の油の量が増えます。なので、種子を収穫する時期は8月後半から9月前半になります。

挿し木の手順はこちら!

実技では、ツバキの挿し木の実演を見てから参加者も体験させてもらい、コツや気をつけることなど説明が行われました。

挿し木用の穂を準備

・実がたくさんついているツバキの枝にテープなどで目印をつけておく

・枝を剪定ばさみ等で切る

・15センチくらいの長さに切る

・切った枝は、葉を3枚ぐらいに残し、半分に切る

挿し木の手順

・鹿沼土(かぬまつち)を育苗箱に敷きならす。

・水をたっぷり注いでしっかり湿らせる

・挿し穂用の穴を割り箸などでほる

・挿し穂を挿して、指でしっかり押さえて完成

・毎日水やりする。翌年ポットへ移す。

市外から参加した男性は、「ツバキの挿し木を知りたいと思っていたら、ちょうど新聞で研修会の案内を見つけて参加しました。これから挿し木をして増やしたいです。」とのこと。


ツバキを挿し木して実がなるまでに10年かかるそうです。今のうちから耕作放棄地などに挿し木でツバキを増やして、実の収量アップを目指してみては?

ツバキの実集荷のお知らせ

9月初旬、ツバキの実の収穫期を迎えます。実を集めてよく乾燥させると、皮がはじけて中の実が採れます。その実を一週間ほど天日干ししてよく乾燥させたものを買取してもらえます。

西海市で買取が始まった令和5年には、4名が持ち込んだ総量が26kgでしたが、令和6年には8名が持ち込み111kgぐらい集まったそうです。(買取価格は1kgあたり900円)

「出荷する前に、色が薄い、実が割れているものなどを取り除いてください。ツバキによく似たサザンカの種を誤って収穫しないように気をつけてください。花の散り方で見分けることができます。椿は花がまるごと落ち、山茶花は花びらがバラバラに落ちます。」ということでした。

日時:令和7年10月23日(木)10時〜14時

場所:西海市大瀬戸ふれあい工芸館前駐車場(大瀬戸社会福祉センター横)

お問い合わせ:五島椿本舗 0120-280-474

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