今年度より〈広報さいかい〉裏表紙の新企画【市民の活躍】を、ばりぐっど編集部が担当しています。いろんな方々を取材していく中で、その人たちの考え方や物の見方、アプローチの仕方など、興味深いお話を沢山聴くことが出来ました。文字数の都合で紙面ではお伝えする事が出来なかった部分を、WEBサイト「ばりぐっど」でご紹介していきます。
今回ご紹介するのは、広報さいかい6月号【市民の活躍】に登場します『グラフィックデザイナー 髙野 瑞穂(タカノ ミズホ)さん』(写真右)です!!
雪浦でデザイン業をされている髙野さんが、「どういった物」を「どのような思い」で「どんなやり方」でデザインしているのか、お話をうかがって来ましたので、ご紹介したいと思います。
Contents
髙野さんの作品を紹介します!
まず最初に、髙野さんが11年前に雪浦へ移住後、デザインした作品をご紹介します。
◇雪浦にある『celtic cafe.自然と暮らすぐりーん』のロゴやフライヤーのデザイン
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◇雪浦にあるパンとコーヒーの店『MAHALO(マハロ)』のロゴやフライヤー
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◇『かんころ餅カフェ 出津農楽舎』かんころ餅のパッケージデザイン
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◇NPO法人 雪浦あんばんね『親子で楽しむソトアソビ!2022』のパンフレット
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◇『山﨑マーク』の刺繍ワッペン
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他にも、『雪浦芸術祭』や『森のようちえん』、外海地区にある『カフェ オジモク』のフライヤーやパンフレットなど多数をデザインされています。
髙野さんのデザインが、雪浦を中心に色々なお店の方に支持され、西海市全体へと拡がってきているように感じます。
ここでいくつか質問をしてみました。
Q.最近はどのような物をデザインされましたか。
A.西海市大瀬戸町「琴平神社」の御朱印帳のデザインを担当し、『春季大祭とんばんさん』をモチーフにしました。
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Q.思い入れが強い作品を教えてください
A.音楽家YOKO Cantaluna(ヨーコ カンタルーナ)さんの、CDジャケット3作品のデザインをしたことです。
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『カンタルーナ』=アンデスの神話で「月の女神」を意味します。ご本人の神秘的な雰囲気をデザインすることが、とてもワクワクして楽しかったそうです。
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髙野さんは、主にロゴやパンフレット、チラシなどの『紙媒体』をメインに活動されています。全ての作品を紹介しきれないほど多くのデザインを手掛けている髙野さん。そのデザインが私たちの生活の中に溢れていることに驚いてしまいますね!
作品ができる過程を見せてもらいました!
<ライブのチラシ作成を依頼された時のデッサンを見ながら、説明して頂きました。>
髙野さん 「はじめに案を何案か出します。この時はギターを弾く人で、会場の外海にあるオジモクさんは、窓から見える海がとても綺麗で。そして、女性のライブでしたので・・・・。」
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「まず原案を出します。大体最初のイメージで固まるのですが、こんな表情がいいかな、もうちょっと簡単な表情がいいかな・・・・と顔の表情を微調整するんです。」
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「『これでいきましょう』となってからも、何回か試し描きをします。表情はどうかな、ギターの位置は、手の位置はこうして、じゃあ雲はどこまで、海の煌めきはどこまで描こうかなとか。
そういうそぎ取っていく作業をして、こんな風に仕上げていきます。
大体の好きな線というのが、ある程度ここで決まるんですけど、同じようには二度と描けません。なので、そういう意図していないものをある程度、自分でミックスさせていると思います。」
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お仕事に対し一切妥協することなく、納得がいくものを成作されていることがわかります。
デザインへの想い
Q.どのような方とお仕事されてきましたか。
A.西海市の中で、ご縁が繋がって頂いたお仕事がほとんどです。皆さんにお世話になり、本当に有難く、感謝の気持ちを伝えたいです。
Q.デザインをする上で、大事にされていることは何ですか。
A.依頼者さんのお話を聞きながら、どんな風の物がいいのかな、こんなことを思っているのかなと探りつつ、お話しながら決めていきます。
そして、「こんなのはどうですか」と提案をする時に、ちょっと『自分のエッセンス』を加えるようにしています。
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Q.自分のエッセンスとは・・・・?
A.『ひと手間』を加えることです。パソコンの線とはちょっと違う味がだせる、「消しゴムハンコ」を好んで使います。私はアナログ人間で、こういう手作業の方が好きなんです。
インクの滲みや彫り残しなど、偶然できる同じものを作ることはできないところが、いいですね。そういう、手作業を取り入れることを、物作りでは大切にしています。
Q.雪浦という場所で仕事に影響はありますか。
A.パソコンがあればどこでも作業は出来ますが、私はやっぱり仕事をする時には『対面』したいです。
Q.『対面』にこだわる理由は?
A.対面はやっぱり・・・・アナログなところが好きなんです。
実際にお会いすることで、その人独自の『雰囲気』とか『空気感』を感じます。そして、それを作品の中に取り入れていくことを、とても大事にしています。
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Q.プレッシャーは感じませんか。
A.プレッシャーはもの凄くあります(笑)ですけど、それ以上に『やりがい』の方に『楽しさ』を感じることが強いのだと思います。
自分がやったことがないことにチャレンジすることは、凄くワクワクしますし、好きなんだと思います。
Q.今後の目標はありますか。
A.地域の方とのつながりを大切にしながら、自分の作品制作をしていきたいです。作品を本にする、子どもと一緒にアート冊子を作る、アナログ印刷のお店をするなどです。
若い人とも関わって「楽しい」ことをたくさんしたいです!
おわりに
皆さん、いかがでしたか。普段見ているデザインも、誰が作っているか知ることで、より愛着がわきますよね。作品が出来るまでに、細かいところまで丁寧にこだわっているからこそ、心地いい素敵なデザインが完成するのでしょうね。
これからも、髙野さんのデザインが西海市民の生活の中に、彩りを添えてくれることと思います。今後のご活躍、期待しています!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。