西彼町で「猫のいる小さなおうち」という屋号で農家民泊をされている山下秀子(やました・ひでこ)さん。庭で木々や花をたくさん育てられており、ご自宅には手づくりのリースや雑貨、ご自身で描かれた絵画などが飾ってあり、大好きなものに囲まれた素敵な空間にお住まいです。
ということで、今回は素敵なスローライフを送っている山下さんを取材してきました。
山下秀子(やました・ひでこ)さん
西海町出身、西彼町在住63才
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趣味の山登り
(画像はイメージです)
長崎の短大を卒業後、東京で保育士として就職。仲間から登山に誘われ初めて山へ行ったとき、「スポーツは苦手だけど歩くことだけは大丈夫」と思った山下さん。田舎でよく歩いていたせいか、意外と平気で登れたとか。
以来、山登りが楽しく大好きになり、日本の100名山のうち九州、北海道、屋久島の山々を制覇。海外ではスイス・中国・オーストラリアで山登りをしたという経験の持ち主です。
生きてるだけで素晴らしい
「山登りをしていると、何も考えなくていいんですよ。ただ生きて帰れるようにってだけ。すべていろんな仕事のことも、いろんなことも、悩みなんてちっちゃなもの。だから、ひとつのことに夢中になってたらもうそれだけで十分。
生きることって単純でいい。生きてるだけで素晴らしい。一度きりの人生ですからね、自分が楽しいなと思うことをしていけば、それがまあ続くか続かないかはわからないですけど、結局好きなことだけが残る。とにかく自分がわくわくして生きていきたいっていう気持ちですね」
西彼町へUターン
地元へ戻ってくるきっかけは?
父が病気になって母ひとりでは大変だろうと思い、ずっと東京にいるつもりだったのですが、32歳のときに急に帰ることになりました。
父の看病と妹の仕事を手伝いながら、その中で自分のできることで妹のお店の飾りつけや、お花の手入れなどをしていました。
原点は「おばあちゃん」
お花を育てるのはいつ頃から始めたのですか?
おばあちゃんが小さいお庭をきれいに手入れしているのをずっと見ていたので、自然と自分もそういうことをしたいという気持ちが芽生え、若いころから育てていました。学生時代には下宿先でお花や野菜を作ったりとか。
ご自宅に飾ってある手作りのリースやお花が素敵ですね
山登りで見つけた植物や身近なもので遊ぶという感覚で作っています。昔からお花を飾る感覚というのがあって。あと絵を描くのが好きで、お花の絵ばかり描いていました。
リース作りもお花を飾る感覚で、お花が絵の具になって、お花で絵を描くような感じ。すべて自分で作っています。自分の庭にあるものと山からとってきたものやリサイクルして、リメイクするのが好きなんです。
農泊を始めてから
現在はどのような活動をされているのですか?
元気村でお手伝いをしています。私ができることは元気村にお花を植えること。ちょこちょこなんですけど、ハーブやリースにできるお花を植えています。種を増やしたり、挿し木してあじさいをふやすとか。
あとは、2年ぐらい前から農泊を始めました。友達から誘われたことがきっかけで、一緒に話を聞いたらいつの間にか私も登録していました。海外からの修学旅行生や、国内は研修に来る人や修学旅行生を受け入れたことがあり、みなさんの手伝いができればなと思ってやっています。
農泊がきっかけで元気村で活動できるようになり、おかげで地元やご近所の方とも何か一緒に活動できてありがたいなと思っています。今までなかなかそういうことができていなかったので。
目標はターシャ・テューダー
山下さんは小さいころから持っていた目標があるそうですね。
小さい頃からおばあちゃんみたいな暮らしがしたいって思っていました。大人になってから「ターシャ・テューダー」を知った時、この生き方ってうちのおばあちゃんの生き方だ!まさに私が目標にしたい生き方だ!と、本をたくさん集めてターシャ・テューダーが大好きになりました。
(*ターシャ・テューダー:アメリカを代表する絵本作家 、園芸家、人形作家。世界中から愛された「スローライフの母」)
まわりと関わりながら生きていきたい
「実際、まわりの人にたくさん助けてもらっています。自分のできることで、手助けができればいいなと思います」と話す山下さん。ご近所や地域との関わりながら、生きることを楽しみながらゆったりと生きていく姿がとても素敵だなと感じました。
自然も人も循環の中で共生して生きていく、自然を大切に楽しみながら過ごしていくことがとても豊かな人生につながることを教えていただきました。
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