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《ウエストのおんな『空一面のいわし雲』第4話》~馬車馬住子とくーーるボ~イ~

朝方の寒さに負けて毛布を着て寝た。そんな話しをしたら職場のお姉さまに「えーー!私まだタオルケットよ!」と衝撃の一打を食らった私は海近住子である。

 

9月って、世の中で言うところの3連休が2回もあったのね。私も前半の3連休のうち2日間お休みをもらって西海橋でのイベントやら、ちょっとした日帰りドライブなどでエンジョイしたわけ。

楽しかったわ❤

 

私の職場はだいたい基本的に年中無休なので休みは自分らでシフトを組む。

 

体が資本の仕事アーンド私を含めお姉さま達なかなかに熟女である。だから体が疲れないように、シフトをそれぞれ考えて組むのだ。

 

連休を取りたければ全然取ってOKなのだが、その先にどこかでそのしわ寄せがやってくるというリスキーさも計算に入れなければならない。

 

その危険を考えると怖くてなかなか連休を取れない私なのだ。

 

しかし何かしらある時は試行錯誤、考え抜いて休みを取る。

 

でもね、アレコレ考えて休みを取るにしても、結局は決められた休暇日数の中でやり繰りしないといけないので、やっぱどこかに踏ん張る日がやって来るのだ。

ワタクシにとって、それが22、23、24日の世の中がウハウハしている時。前回ハメを外した分、3連勤になった。(泣)

 

そう、世の中が3連休の時!

 

住子は馬車馬になった!

 

私はヒヒ~ンと泣きながら仕事をしたのだ。しか~し!私の様に人が休みの時に頑張って働いている人はまだまだたくさんいる!

 

ガンバレ私! ガンバレみんな!!

 

「ガンバロ~ ファイト~オ~!!」

 

そんな仲間達と円陣を組み、お互いに励まし合い慰め合い・・・・という妄想をしながら、また仕事に励むのである。

 

ふと外を見ると連休をエンジョイしているであろうオープンカーに乗ったカップルが目の前を行き過ぎる。

 

「チッ」 

 

たてがみを振り乱して働く私と

ロングヘアーを風になびかせるオープンカーの彼女。

 

 

 

汗だくだくで笑うしかないスッピンの私と

メイクもばっちり爽やかオープンカーの彼女。

「あーあ、私もオープンカーとかに乗って髪サワサワしたかったよ(泣)」

 

両者のあまりの違いに涙が止まらない。

人が楽しんでいるときに仕事するってかなりせつない。

 

まぁいいさ。日曜祝日は時給アップだもん・・・。

 

地味~に日銭を稼ぐもん・・・。

 

でも、私もその前の連休をがっつりエンジョイしてるんで、ホントは何も言えない身である(泣)

 

そう! 私もヤングな女子に人気な塩プリン食べに行った!

 

そう! オシャンティーな海沿いのカフェ物色しまくった!

 

そう! エンジョイしてるとこインスタにあげまくった!

 

立場が変われば、気持ちもガラリと変わるもの。いい加減と言えばいい加減、都合がいいと言えば都合がいい。

 

もうそこは人間だもの、許してニャン!

 

これからも、休みの時はしこたま楽しむくせに、仕事の時には妬みひがみでブラック住子になるんだろうな。

 

ブラック住子と言えば、我が家の次男は私が馬車馬になって『たてがみ』を振り散らかしていた頃、東京へお出かけだった。なんと今月を皮切りに12月まで毎月飛行機であちこちにお出かけするらしい

 

こりゃ羨ましくてお尻から矢印のある尻尾が出るわ。

 

毎月の飛行機代と宿泊代を自分の給料から捻出するのは、かなり大変だと思うのだが、彼はなかなかにマネーに関して手段を選ばず切り抜けて行くタイプである。

 

自分で払うと言ってジャパネットで買ったエアコンを、しれ~っと私に払わせるとか。

 

親ではなく、じーちゃんばーちゃんに金の無心をするとか。

 

その片鱗は小学校の修学旅行の時すでに表れていたのである。

 

決められた額のおこづかいと、プラスお餞別をくれた人にお返しのお土産を買ってきて欲しいと、その分を少々多めに持たせた。

 

「お小遣いが余れば次男君にあげるけど、プラスの分が余ればおつりは返してよ」という約束をして見送ったのだが、後々返してもらったおつりはどうも計算が合わない。

 

ん? おつりどころかお土産も足りね~・・・。

「ねぇ お土産一つ足りんよ?」と言う私に

 

「長崎のじいちゃんとばあちゃんは『みやげ話』でよかって言うたもん」

 

数日後、次男は実家の父と母に

 

『みやげ話』を聞かせに行ったそうな。

 

そして手をつけずに持ち帰ったお小遣いは、しっかりと自分のポケットの中へ。

 

財布に入って来る金は拒まず! 一旦財布の中に金が入ればそれはもう僕ちゃんのもの♡

 

言うなれば金の定置網漁!

 

Oh! クーール ボ~イ!

さすが、次男である。

 

ということで、今回もお土産らしきものはどこにも見当たらず。

 

そして東京よりご帰還されて早や1週間。

 

これはウエストにて茶菓子を購入し、渋茶をすすりながら、今晩にでもそのお土産を拝聴させていただかねば。

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