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【ウエストのおんな<雨音のやさしい調べ>第2話】~真っ白な世界とかびるんるん~

長崎は梅雨入り!それも去年より23日も早なんて、おやおや大変ですな!今から室内干しの洗濯物がヒラヒラする中での生活が始まるのかと思うと『ど~んより』な私は海近住子(うみちかすみこ)西彼のアラフィフパート主婦である。

 

雨が降ると、ほぼほぼの確立でお山の上の我が家周辺は、それはそれは幻想的な景色へと変貌する。

 

霧が出て『そこら一面真っ白』になるってこと。

だから梅雨とかになると、当然毎日が『そこら一面真っ白』である。

 

そりゃウン十年前に『そこら一面真っ白』を初めて経験した日はたまげたものだった。ここまでの濃い霧に覆われるということは、なかなかどうして経験したことがなかったからだ。

 

「ここはどこぉ? 私はだぁれぇ?」の世界。

 

ひどい時は、道路もちょっと先さえ見えないくらいになるので運転も注意が必要である。

 

まぁ、私クラスになると、次に来るカーブの入りや深さなど、長年の勘と経験で体が反応するので感覚的にハンドルを切ることができるが、山の深い霧に慣れていない方は充分注意をされたがよい。

 

とは言っても私も安全運転第一である。

 

さて『幻想的♡』とかオシャンティーに言ってはみたものの、そこに住んでいる私にしてみれば

 

真っ白=シメシメジメジメである。

その『真っ白』は水分の小さい小さいツブツブなわけで、シメシメジメジメの素である。

 

そのシメシメジメジメのレベルは『真っ白』い霧の濃さに比例して、平地の薄いシメシメジメジメとは格が違うということなのだ。きっと平地にお住まいの皆さんは想像以上の湿り気具合に愕然とするに違いない。

 

独身時代、実家に住んでいた頃は見たこともなかった『かびるんるん』が本棚の奥とか、横とか、学習机の裏や引き出しの中にポヤポヤ大量発生。

 

はじめは見たことがなかったので「このポヤポヤしてるのは何?」

 

とか思ったが、よくよく観察してみると

これってもしかして『かび』ってヤツじゃね?

 

わーお!

『かび』って本当に生えるんだぁ…。

 

お?ここにも!

え?ここにも!

は?ここにもかーーい!!!

 

拭いても拭いてもまたポヤポヤ育つ『かびるんるん』

それが二階の子ども部屋に限定されてポヤポヤするというなんとも不思議な現象。二階の方が湿気が溜まるのか?

 

でもそこはやはり『かび』なので体に良くない。子ども達の健康のために洗剤やアルコールで拭いてみる。

 

拭く、ポヤる。拭く、ポヤる。拭く、ポヤる・・・・。

 

ゴメン。

私は『かびるんるん』のしつこさに負けてしまった。子ども達には「かびるんるんに負けず、強く生きろよ」と言っておいた。

 

今はポヤポヤの本棚も学習机もめでたくお役御免になり、我が家から卒業したので、それから『かびるんるん』はポヤポヤしないようだ。

 

しかしシメシメジメジメの湿気は相変わらずスゴイので、窓を開けようものなら家の床が雑巾で拭きたくなるくらいに濡れる。

 

「じゃあ開けなきゃいいじゃんと思うところだが、そうはいかないところが住子のこだわりである。

 

梅雨の時期は窓を閉めると家の空気の流れが止まるのか、湿気特有の得も言われぬ『かほり』が漂う。(気がする)

 

家族は誰も気付かないようだが、犬並みに鼻が利く私にとっては鼻が曲がる『かほり』である。

 

だから、開けちゃダメだ!開けちゃダメだ!

開けちゃダメだーーーー!

 

と言いながら、結局開けてしまう。

するともちろん家の中は、じっとり。

 

エアコンの除湿でも付ければいいのに、根っからの貧乏性はそれがなかなかできない。

 

それなのに貧乏性ではない次男の部屋では五月の段階で、すでにエアコンがブンブンと稼働しているのを私は知っている。

 

ちくしょう。

 

でも 今年もあと一ヶ月ちょっと、家中のじっとりを我慢しながら梅雨明けを待とう。

 

晴れて『真っ白な霧の世界』から解放されたあかつきには、エアコンの冷房が効いた冷え冷えの部屋で毛布をかぶって昼寝をしてやろう。

 

早く来い来い、梅雨明け宣言!

そういえば梅雨だというのに、日に日に次男の麦茶消費量が上がっている。梅雨でも関係なく喉が渇くらしい。今日は忘れずウエストで麦茶パックを買って帰らねば。

 

この調子でいくと、夏が来る前に高校生運動部並みの麦茶消費量に達すると懸念される。

 

これから麦茶沸しに翻弄される日々が待っているんだな、きっと(泣)

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