先日、一般公開された西海発のAI「文字起こしばりぐっどくん」、もう使ってみましたか?
LINEで使えるのでどんなシーンでも使いやすい「文字起こしばりぐっどくん」、日常にちょっとした進歩をもたらしてくれそうですよね。
それにしても西海市とAIとは意外な組み合わせ。一体どうしてこれを思いつきそして開発に至ったのか、企画開発した株式会社西海クリエイティブカンパニー(以下SCC)の宮里賢史さん(写真)にお話をうかがってきました。
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教えて!宮里さん、なぜAIを開発したの?
ーー「文字起こしばりぐっどくん」は、SCCが独自で開発したAIなのですね。SCCといえば商品開発や地域ブランディング、メディア運営などを行っていますが、いきなりIT開発も始めたんですか?
宮里さん「といっても、ゼロから自分達でプログラムを作ったわけではないですよ。文字認識機能にGoogleのAIを使っています。既に開発されている技術を利用しているということです。去年ぼくはG’s Academyというプログラミングスクールに半年間通って、プログラミングを勉強して、今回は開発に至りました。ちなみに、文字起こしばりぐっどくんに送られた画像などの全てのデータは、個人情報保護の観点から、運営しているSCCにもわからないようになっている仕組みです。」
※文字起こしばりぐっどくんとは
LINEアプリと連携し、画像から文字情報を読み取ってくれるAI。
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西海市で、先端テクノロジーを活かしたい
「AIって、西海市で…いや長崎でも作ったり使ったりしている人って少ないじゃないですか。でもこの地域でもAIを広めていきたいと思ったんです。
AIは大都市の大企業のものってイメージがある。でも、こういう技術は地方でも潜在的なニーズがあるのでは?と思いました。」
(文字起こしばりぐっどくんを使っている様子)
「これから、西海市の人達・企業がAIを使いたいと思ったときに、SCCが相談窓口になりたいと思ったんです。AIに詳しい人が近くにいない状況だと、誰に相談すればいいかわからないじゃないですか。
これからどんどん地方でもAIを取り入れていったら、いろいろなことの役に立つはず。今は、その先駆けとして実験的にやってみている感じです。」
文字起こしばりぐっどくんも具体的な使い道をハッキリ限定して決めてはおらず、まずは使ってみて、どういう風に役に立つのかを実験している段階のようです。
「例えば、市役所でも紙の申請書をたくさん使っていますよね。管理はパソコンでやっていても、市民の方から紙やPDFで提出されるものも多い。それをいちいち手で打つの?めんどうくさくない?笑」
ーーそこでばりぐっどくんの登場ですね。
「そう、そこで文字起こしばりぐっどくんです。けっこう便利になるんじゃないかなあ。他にも良い使い道があったら、むしろ教えてください。」
ーー意外とゆるいですね!
SCCが目指す次世代の地域×テクノロジー
さらに、AIを開発した背景には、次世代に向けた社会ビジョンがあるようです。
「西海市だけでなく日本の地方全体で、これから人口が減ってくる時代が来ます。そうしたら、今ある仕事を少ない人数でやっていかなければならなくなります。そのとき定型業務をいかに楽にするかを考えたら、AIじゃないですか。
小さいお店でもし従業員がおばあちゃん一人しかいなかったとしても、AIが店番してくれたりすれば存続していけるかもしれません。そして人はもっと生産性の高い仕事ができるようになる。」
実験的に運用が始まったという文字起こしばりぐっどくん。宮里さんいわく『皆さんどんどん使ってください!』とのことでした。
開発元のSCCにも、皆さんがばりぐっどくんに送った画像や翻訳データ、テキストなどの情報を見ることはできない仕組みになっています。誰かに見られる心配はないので、安心して使えますね。皆さん、文字起こしばりぐっどくんの良い使い方を発見したらぜひ広めていきましょう。
AIと人が隣で一緒に働く、そんな未来が近づいているのかもしれません。