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【ウエストのおんな(第9話)】~西彼在住アラフィフ主婦とその日常/運動会。自分のご褒美にオードブル~

運動会。自分のご褒美にオードブル

 

私は海近住子(うみちかすみこ)西海アラフィフパート主婦である。

 

西海市の中学校ではこの前の日曜日に体育祭が行われ、天気にも恵まれて盛況のうちに無事終了したそうな。

次は小学校の運動会が控えていて、小学生をお持ちの母たちは

 

「晴れなくていいから雨は降るな!」

 

とか、なんだが難しい頼み事を天の神様にお願いするのだ。

週間天気予報では雨マークは無かったようなので、どんでん返しが無い限り、運動会を楽しめそうだ。

 

我が家は末っ子が高校を卒業し、すっかり学校行事に対して無関係になったことが少々淋しい。

なので小学校の運動会が無事に行われるよう、みんな怪我無く過ごせるよう、

 

陰ながら私の渾身の『気』を送ることにしよう。

『はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!はぁいっ!』

 

 

さて、運動会といえば

 

お弁当!

これは母たちにとって、一大イベントである。

運動会のお弁当といえば、否が応でも気合いが入ってしまう。

 

特に西彼の小学校中学校の運動会・体育祭には 子供たちのおじいちゃま・おばあちゃまも応援に参加するご家族が多い。

となると、ちょっとアダルティーな世代のお口にも合うお弁当の中身を考えなくてはならない。

 

思いっきり料理が苦手な私は、なんとか回避できないかよく考えていたものだ。

 

小学校の上にだけ積乱雲発生!ピンポイントで豪雨。とか。

 

 

UFOが飛んで来て、設営していたテントをみんな盗んで行った。とか。

 

運動場がダンゴムシの大群で足の踏み場もない。とか。

 

まぁ 妄想はいくらでもできるが考えても無駄なのは十分に承知している。

結局下手だろうがマズかろうが何かしら作らないといけない運命なのである。

こういう時、料理下手は苦労をする。

 

我が家の子ども達が小学生だったころ、クックパットとかあったらなぁ。インターネットできてたらなぁ。

 

『簡単・弁当・煮しめ』で検索しまくったのに。

我が家は割と早く、アダルティーなチームが運動会に参加しなくなったため、自分たちの腹を満たす目的のお弁当づくりへと変わった。

 

親指くらいの身の入ったエビフライ➡衣メインのエビフライ

 

カワから味をつけて作ったおいなりさん➡味付きいなりのカワにすし太郎。

 

いやぁ カンタンカンタン。ローコスト。

簡単な割に結構な時間を費やしてやっと完成させるのだが、

 

「あんな早起きして作ったのに、え!こんなもん?たったこれだけ?」的な目の錯覚がよく起きる。

 

 

そして朝一番に魂のほとんどを弁当づくりに使ってしまうので、ヘロヘロ状態に陥る。

ヘロヘロ状態なもんだから運動会本番はカメラとビデオを旦那にからわせ、子どもたちのナイスショットを旦那に託すのだが、どうも思うように旦那が動いてくれない!

 

ちっ!

 

いつの間にか旦那からカメラとビデオを取り上げ、大谷翔平顔負けの二刀流でパパラッチのように子どもたちを追いかけ回す。

今思うとプロのパパラッチになれるんじゃね?

 

ぐらいの勢いだったと思う。

 

早朝の弁当づくりからのパパラッチをこなし、運動会の後片付けまで終わってやっと1日が終わる。

運動会でマジ走りを何本も走ったかのような体の疲れがどっと来ているのに、なんと晩ご飯を作らなくてはならない。

 

「探さないでください」

置手紙をして、どこか旅に出たい気分だ。

 

しかし救いの手はある。晩ご飯はちゃんとウエストが用意してくれている。

運動会の終わったその足で、なだれ込むようにウエストの総菜売り場へ。

1日を頑張った自分へのご褒美に オードブルを買ってもいいじゃないか!

 

私は数年間、それで乗り切ってきた。

頑張れ 母たち!

 

あ? そう思うのは私だけ?

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

そんな私を今日もスーパーウエストは優しく受け入れてくれる。

次回「ウエストのおんな第10話」はこちらから

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