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【ウエストのおんな<雨音のやさしい調べ>第5話】~きゅうりダイエットのその後~

昨日のワールドカップ、ポーランド戦。少々おねむの私はテレビを見ながらグラグラと船を漕ぐ。旦那に非国民!と言われながら私も睡魔という敵と負けられない戦いをしていたのだ。結局途中からの記憶が無い私は海近住子(うみちかすみこ)西彼のアラフィフパート主婦である。

 

ねぇ 誰が言った?

きゅうり食べたら痩せるって、誰が言った?

先月、宣言した『きゅうりダイエット』

 

こぼれ落ちるお腹の肉やら脂肪やらをどうにかせねばと悩む私の前に現れた、食前にきゅうりを食べると普通に食事をしても痩せられるという夢のダイエット!

 

なんでもきゅうりだけに入っている脂肪を分解する酵素【ホスホリパーゼ】がいい仕事をするらしい。

 

だから私の1日はきゅうりで始まりきゅうりで終わる。

 

それなのに

なんで? 1gも1㎜も減りゃしない

 

実は「きゅうりで痩せる!」と宣言してから、私のことが大好きな旦那が私の『きゅうりダイエット』のために畑にきゅうりの苗を植えてくれた。

口では言わないが「これでその腹の肉、どうにかしろよ」のメッセージだろう。

 

「ありがとう」これでウエストの徳用きゅうりを買わなくても、きゅうりを好きなだけゲットできるわ。

 

旦那ったら、よほど私がかわいいのだろう。きゅうりの苗を20本も植えてくれた。

 

1本の苗から結構な量を収穫できるらしいから20本だとだいぶ忙しくなるんじゃないかと想像ができる。

 

何が忙しいかって?

 

『お口が!』

苗が少しずつ育って黄色の花が咲き、やがてかわいい小さなきゅうりの赤ちゃんが姿を現した。

 

20本の苗からは一度にたくさんの赤ちゃんが誕生し、そしてみんなで一緒に大きく育つ。

 

おかげ様で赤ちゃん達は順調にお育ちになり、段々と収穫してもよいサイズになってきた。

 

ここからがやっと『きゅうりダイエット』の本格的な開始でもある。

 

今まではウエストで買っていた『徳用きゅうり』をチビチビといただいていたが、これからはガツガツ食べても在庫はまだあるという『きゅうりダイエッター』には夢のような環境が整ったのだから。

 

しかし、いざ『きゅうりまみれ』の生活が始まると、毎日収穫して毎日食べるがそれでもきゅうりの成長に追いつけない。

 

次から次にポンポコポンポコ出来るきゅうりにお口が間に合わないのだ。

ベストなサイズを逃したきゅうりはドンドンと巨大化して

 

「何これ~ デカいひょうたんがぶら下がってるみたい~」

 

あっちでこっちで巨大なひょうたんみたいなきゅうりがブラブラしている。

 

私の腕と同じくらいに丸々と太ったきゅうりは、そのままどこまでデカくなるのかの記録へ挑戦の旅に出るのだ。

 

ぜひ我が家の畑からギネスを狙っていただきたい(笑)

 

さて、朝昼晩と、こんなにきゅうりをいただいているのになぜにワタクシのお腹の肉やら脂肪やらは減らないのだろうか?

 

旦那からの「食えよ、痩せろよ、きゅうり植えてやったんだ」オーラをビンビン感じつつきゅうりの消費に追われる。一人で追われる。それでも私の体には何の変化も現れない。

 

ちょっぴり心が折れかかる。

 

元なでしこ丸山桂里奈は3週間で6.6kg減ったって喜んでたじゃん。私なんか逆にきゅうりの食べ過ぎでお腹のタヨタヨが増してる気がする。

 

なんじゃそりゃ。

 

本当は、しれ~~っときゅうりダイエットを実行して、しれ~~っとお腹を引っ込めてナイスなバデイを独り占めの予定だったのに、職場のお姉さま達も何だかんだできゅうりダイエットに励まれている。

 

しれ~~っとのつもりが、全然しれ~~っとではない。

 

我が家と同じく家の畑できゅうりを作っているので、きゅうりは山ほどあるし『ダイエットできるなら!』ということらしい。

職場でいただくお昼ごはんも、ほとんどみなさんきゅうり持参である。一通りきゅうりをいただいてからメインディッシュへと移るのだ。

 

みんなできゅうりをポリポリしながらの会話は

 

「誰か痩せた~~?」

「・・・・・。」

 

そのうち野暮な問いかけはしなくなり、きゅうりはダイエットのためではなく、とにかくエンドレスに実り続けるその恵みを一生懸命に消費しているというのが今の現状。(笑)

 

あぁ。ダイエットにならないと思うと、とてつもなくツライ。

 

それにきゅうりなんて、サラダか浅漬けくらいしか調理方法が浮かばない。毎日毎食のきゅうり三昧はさすがに飽きる。

 

それでもそんな私が夢中のきゅうりの食し方は、スーパーウエストで購入した『めし泥棒』をつけて、そのままガブリとかじること。

 

う~む、・・・美味である。

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