37年前に崎戸町で見つかった、“海を泳いでいた”と考えられる何者かの化石。
昨年秋から、この化石の調査が
崎戸歴史民俗資料館で行われています。
崎戸町にある「崎戸歴史民俗資料館」。
捕鯨、石炭など崎戸町の歴史、崎戸町にゆかりがある作家「井上光晴」氏の展示があります。
いったい化石の正体とは?!
見学にお邪魔しました。
調査を担当するのは、学芸員の森 浩嗣(ひろつぐ)さん。
九州大学で佐世保市の地質などを研究した後、アメリカの大学院に進み、草食恐竜について研究。
2014年12月からは、西海市の学芸員として西海市の地質調査を行ってきました。
37年前に見つかったこの化石は、
七ツ釜鍾乳洞の地層と同時期(約3千万年前)のものといわれ、
一説にはクジラとも言われていますが・・・
クジラにしては、骨が細くて小さいですよね?
「そうですね。
クジラではなく、ジュゴンやマナティという生物とも考えられます。
まずは骨の化石を取り出して、研究してみないことには何とも・・・」
と、森さん。
う~ん!謎は深まるばかり!!
化石の正体が気になりますね★
今後、調査はどのように進められていくのでしょうか?
「地層の中に埋め込まれた生物の化石をきれいに取り出すクリーニング作業を行います。取り出した化石をさらに詳しく調べ、どんな生物かを特定するのが今回の調査の目的です。」
今回の調査をお手伝いする浦里さんが作業中。
クリーニング作業では、ペンのように細い「エアチゼル」という道具で石を削り、
化石を取り出します。
コンプレッサーの圧縮空気で先端の針を振動させることで、石を削る道具。
実は。
長崎県は「有数の化石の産地」。
西海市でも、約8000万年前~1500年万前の地層から様々な化石が発見されています。
この日は、崎戸町で見つかった
「ペンギンモドキ」という鵜の仲間である生物の化石を掘り出していました。
↑ペンギンモドキの模型です。
取り出していたのは、ペンギンモドキの羽の部分。
↑このあたりの骨です。
クリーニング作業は、一般の方も無料で見学できます!
しかも、無料!!
長崎県内で化石のクリーニング施設を持つのはこの崎戸歴史民俗資料館だけ、とのこと。
ぜひ、実際に足を運んで謎の生物の化石が少しずつ姿を現す様子を
間近で見てみてくださいね★
「Saikaiブログ」ではこの化石調査の進捗状況をレポート!
「Saikaiブログ」へ→こちら
・約3千万年前の謎の化石に迫る!「海獣化石調査」
<http://www.city.saikai.nagasaki.jp/sightseeing/blog/2016102100010/>
・太古の化石の謎を追う!vol.2~崎戸歴史民俗資料館
<http://www.city.saikai.nagasaki.jp/sightseeing/blog/2016120200068/>
「崎戸歴史民俗資料館」
〒857-3101 崎戸町蛎浦郷1224-5TEL:0959-37-0257
開館日:火曜~日曜 9時~17時(月曜・祝日・年末年始は休館)
★化石調査は、開館日と同じスケジュールで見学可能です。