西海町にある「原口果樹園」の原口誠司さんが、近年大事に育てているこの植物。
何の木か、ご存知ですか?
ヒントは……
「女性に人気で、最近ではスーパーでもよく見かけます。
現在は輸入品が主な作物ですよ。」と原口さん。
そう、正解は…アボカド!!
(タイトルにも出ていますが…)
「西海みかん便り」シリーズでは、
「原口みかん」の栽培~収穫までの様子をレポートさせていただいた
西海町の「原口果樹園」さん。
これまでのブログはこちら→vol.1,vol.2,vol.3,vol.4,vol.5
これまで新品種の開発や、様々な珍しい品種の栽培に挑戦するなど、
誰にも負けない探究心でみかんを作り続けてきました。
今度はアボカドの栽培に挑戦している!
ということで、さっそく畑でお話を伺ってきましたよ。
アボカドといえば、
中南米など遠くの国で生産されている果物ですが、日本でも実るのでしょうか??
「品種によっては日本でも栽培できるんですよ。
実際に、愛媛県や鹿児島県ではすでに栽培されています。
いろいろ試した結果、ここ長崎県でもできそうだ、ということがわかったんです!」
日頃、果樹農家として農業が抱えている問題
・遊休農地の活用 ・農業者の高齢化 ・生産性の向上 について、具体的な改善策を探していた原口さん。
「ある日ご近所の人がアボカドを食べた後、
種をポイッと庭に捨てたところ、芽を出した!と聞いて…」
放っておいても芽を出し、スルスルと成長したというアボカドに目が留まりました。
「荒れた土地でも元気に育つ作物、
『びわ』『みかん』の遊休農地を活用できる作物を探していました。
これまで様々な作物も試してきましたが、
特にアボカドは、栽培に手がかからない!加工の必要がない!
という点が魅力です。」
長崎県、しかも西海市育ちのアボカド!!ぜひ食べてみたいですね★
アボカドのつぼみ。白い花が咲くそうです。
苗木を取り寄せ、実際に栽培をはじめたのは4年前。
まだ実をつけたことはないですが、今年初めてつぼみをつけました!
愛媛県、和歌山県、鹿児島県へ度々視察に訪れたり、
アボカド栽培に関する様々な情報を集め実践してきた原口さん。
「実際にやってみて分かったのは、最初の1~2年が肝心ということ。
あとは放っておいても育ちます。」
温暖な気候が原産地のアボカドは、冷たい風が苦手。
日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。
栽培の条件が、みかんの畑と似ているんですね★
原口さんの取り組みをはじめ、
農業課題の新たな解決策として注目が集まるアボカド。
3/2(木)県内で初めて開催された「アボカド栽培普及セミナー」には、
原口さんも栽培実践者として参加・講話し、140人を超える参加者が集まりました。
今後、アボカド栽培を本格化する上で課題は?
「より多くの方に栽培を広げるため、
実験圃場を作る必要があると考えています。
そこで、アボカドの苗木、苗木のもととなる台木を作りたいですね。」
ただ苗木を広めるだけでなく、
“長崎の土地・気候に合った栽培方法”を自ら確立したい、と語ってくれた原口さん。
農家としての誠実さ・パイオニア精神を感じました。
先人たちが残した畑を荒廃させないため、次世代に引き継ぐ“バトン”の役割として
アボカド栽培に期待したいですね!
※こちらの記事はSaikaiブログからリライトしています。