こんにちは!8月に入り、ますます暑い夏真っ盛りですね。セミの声が賑やかです。
今回は涼しい場所からのお知らせですよ。すでにテレビのニュースや市報などでもご存知の方も多いと思いますが、来たる8月13日から18日まで西彼町在住の画家『一瀬章雄 』さんの『絵画展』が長崎県美術館で開催されます!
一瀬章雄(いちのせ ふみお)さんと言えば大島文化ホールで行われた文化祭でその素敵な絵を見られた方も多いはず。
今回は、最後の作品を仕上げているという、一瀬さんのアトリエにお伺いしてお話を聞いてきました。
西彼町の、とあるのどかな田畑の合間に『アトリエ のせ』があります。
2階の窓から、「上がっておいで~」と優しい笑顔で手を振ってくれた一瀬さん。
さっそく階段を上がって目に飛び込んできたのがこちらの作品。
古木を描いた作品は、まるでそこに生えているかの様な圧巻の迫力!
久しぶりにお会いした一瀬さんは、オレンジ色のポロシャツで作品に向かっていました。
「みかんの色とかぶるかな〜と思いながらこれにしました」と、一瀬さん。
やっぱり柿農家なので『柿色』ですよね!と大笑い。
とっても気さくな方です。
去年は『西海市教育文化スポーツ功労賞』を受賞され、西海市社会教育標語のデザインも手がけられました。
親しみやすく、西海市の花『ハマボウ』の花の黄色には特にこだわったそう。
お伺いした日は、個展に出す作品の最後の追い込みの時期。クラッシック音楽が静かに流れる中で作品に向かっていました。
山口県下関市で美術の先生をされていた一瀬さん。2013年に西海市に移住して、柿農家を営みながら絵画作品に取り組んでいます。
真剣な眼差しで、作品に取り組んでいる一瀬さんを見ていると、ピンと張り詰めた緊張感で声をかけられないほど。アトリエで実際に絵を描いている瞬間を見せてもらえて、とっても嬉しく貴重な時間でした!
一瀬さんのアトリエには、『モデルになった静物たち』が、そのまま置かれています。
干物……干し大根……セミ……
「本当はミカンの皮も置きたかったの にカビちゃって……」と残念そう。
まるで、少年の机の引き出しの中にある宝物のよう。
だんだんと変化していく姿や色を観察するのが面白いんだそうです。
一瀬さんは「時と共に変わるものがとてもいい」といいます。
「色やカタチはもちろん、人間にも刻まれるシワやシミもとっても美しい。そのシワがいいなと思える生き方をしたい」
「いつかなくなっていく、それがいいんです。いつまでも変わらないモノではつまらないと思うんです」
一瀬さんの作品はいままで人物画を主に描いていましたが、西海市に移住して少し描きたいものが変わってきて、それが野菜などの静物なんだそうです。
「きっと西海市に来なかったら描かなかったと思います」とおっしゃっていました。
丁寧に描き込んだこのシワの1本1本を見れば、その思いが伝わってくるようです。近くで見れば見るほど、小さなシワの力強さと迫力を感じずにはいられませんでした!
「僕の作品は、美術館みたいに立派なところで展示しなくてもいいんです(笑)虫に食われても、それも作品なんです」と素敵な笑顔でおっしゃいました。
奥さまとアマリリスを描き、ふすまのように取っ手を付け、「時の流れ」を表現した絵のお話は、とっても興味深く、実際にその作品を観るのが今から楽しみです。
この日描いていたみかんの絵など、新作を含め30点もの素敵な作品が展示されます。どうぞ実際にじっくりと一瀬さんの力作をご覧ください。
「西海市のみなさんに、ぜひ見に来てもらいたいです。そして感想を聞かせてください」
西海市民のみなさんと、会場でお話しできるのを楽しみにしていらっしゃいました。
Fumio Ichinose 一瀬 章雄
〈プロフィール)
1953 宮崎県延岡市生まれ
1979 佐賀大学教育学部美術科卒業
1981〜山口県中学校美術教師として下関着任
2013 山口県教職員を退職後、下関市から西海市に転居
これまでにも県外で数々の賞を受賞されていますが、長崎に来て2014年からもこれだけの賞を受賞されています。
長崎県美術展新銳賞
長崎県美術展県美術協会賞
長崎県美術展県知事賞
西望平和賞
西海市教育文化スポーツ功労表彰
県選抜作家美術展出品
長崎県美術協会会員
グループ「權」会員
個展8回 グループ展多数
『一瀬章雄 絵画展』
【場所】長崎県美術館(県民ギャラリーC室)
【開催日】8月13日〜8月18日
【時間】10:00〜18:00
一瀬さんは14、15日以外は会場にいらっしゃいますのでご来場の際にはお気軽に声をかけてみてくださいね。
以上 ベーヤンでした。
長崎県美術館 Tel:095-833-2110