突然ですが、みなさん『バリ』って魚を知っていますか?
「アイ」とか「アイゴ」と呼ばれる魚で、釣りをする方や漁業者にとっては、少々厄介もの。時間が経つと臭みは出るし、ヒレには鋭いトゲもある!
でも実は、『バリ』は白身でとっても美味しい魚なのです。
まるで刺身は鯛、焼くとフグのような肉質が特徴ですが、味わえる人は限られています。
市場にはあまり出回らないけど、釣り好きや漁師さんの間では良く知られているバリ。
なんとこれが手軽で美味しい干物「BARI KUN(ばりくん)」としてデビューしました。
『浜の秘蔵っ子・BARI KUN』が、先日行われた西海町の『お魚まつり』で初お披露目されたのです。
お魚が焼けるいい匂いと、元気な呼び込みにお客様も集まっていました。
イベントでは試食もあり、足を止めるお客様の中には男性も多かったようです。
仕掛け人はこの方、西海クリエイティブ カンパニー代表の浪方勇希(なみかたゆうき)さん。
プライベートでもすっかり釣りにハマっています。
「2年前に西海市に移住してきて、漁師さんと話をしているうちに、せっかく網にかかっても逃す魚があることを知りました」
「その魚が『バリ』で漁師さんにとっては厄介者。でも処理さえすれば美味しい魚だと言うのです。漁師さんの面倒をやりがいに変えられれば、バリは宝になる!そう思ったのがきっかけでした」
「それが、全くないのです(笑)どっちかというと、僕のわがままに西海大崎漁協のみなさんや漁師さんが進んで協力してくれました」
「一緒に築地に視察に行ったり、新しい水産情報があるのでお伝えしたいと言えば、急な呼びかけにも調整したりして毎回会議に参加してくれました。まるで、孫のような感じで優しく受け入れてもらっています」
「僕が西海市に来る前から、漁師の方は苦労を重ねられていたはずだけれど、新しい取り組みに対して否定的ではありませんでした。反対に、期待をして受け入れて協力してくれたことが、今回の商品化に結びついた大きな決め手です」
「伊勢エビの薫製とバリの干物がチョットした勘違いで混ざって伝わり、偶発的に生まれたのですがそれがとてもいい音の響きとしてピッタリはまりました」
なんと! ネーミングの方に秘話がありましたね!
「親しみやすく「〇〇君」「〇〇ちゃん」と呼ぶみたいに「バリ君」というキャラクターとして覚えて欲しいです」
「デザインは同じ西海クリエイティブカンパニーの山田健太さん。
毒針が厄介モノのバリですが、味は絶品!そんなバリの持つ2面性をコンセプトに『強面だけど愛嬌のあるキャラクター』というイメージを表現してもらいました。
これまで漁師に厄介者されていた未利用魚を浜の人気者にできたらいいと思っています」
「BARI KUNは市内外で販売会を開催することもあるのですが、その際にご協力いただいた方にはオリジナル BARI KUN Tシャツ(通称 BARI T)をプレゼントしています」
「BARI Tのデザインはバリの外見と中身の二面性を表現するために、前後で異なる表情の『BARI KUN』がプリントされているんです。
パッケージを整えるだけでなく、あらゆる視点や気づきを与えるキッカケとしてデザインの力を大切にしています」※Tシャツは非売品です。
「僕の持つ漁師さんのイメージ『一見荒々しい海の男が持つ、内面の優しさやあたたかさ』ともマッチしています」
なるほど!今風に言えば『ギャップ萌え』ですね。とくに女性には刺さりますよ(笑)
よく見るとロゴは「干物」バリ君のサングラスには「トゲトゲ」とローマ字が何気なく書かれています。
『お魚まつり』では、浪方さん自ら店頭に立ち、積極的にお客様に声をかけていました。
【汐干し】・【桜干し】・【味噌漬け】の3種類を製作し、それぞれに食べ方の提案もされています。
シンプルに焼いて白いご飯や、焼酎のアテにも良く合い、保存できるので買い置きにもピッタリ!
崎戸の塩を使った【汐干し】はシンプルにペペロンチーノ。
ほんのり甘い【桜干し】は野菜と一緒にサンドウィッチ。
そんな新しい食べ方の提案に、お客様からも「いい提案ですね」との声が寄せられました。
また、購入者の方々から「こんな食べ方も美味しかった」とメールもいただいたそうです。
飲食店にもその店オリジナルのレシピとして、メニューにも取り入れてもらえるといいですね。
今回のイベントで、BARI KUNの売れ行きは上々!
すでに新聞やテレビでも注目されている『BARI KUN』。
たくましい漁師さんの背中も『BARI KUN』。
西海市の新しい特産品誕生に、期待と注目が高まっています。
そんなBARI KUNに興味を持った方や、もっと知りたい方にお知らせですよー!
7月2日(火) 15時50分から
ここだけの話、視聴者には嬉しい特典があるようですよ!どうぞ見逃しなく!
「近年では全国各地に地域商社という名のつく会社も増え、地方創生や新商品開発という名でコンサルティングのようなお仕事をする専門家もたくさんいます。
誤解を恐れず言うならば、西海クリエイティブカンパニーでは、知識や経験をウリに特産開発や産業を盛り上げることはできていない。というかしていません。
素人ならではの好奇心と、純粋な疑問を市内の事業者にぶつけると、彼らはその問いや提案に対して全力で応えてくれるんです。
その力に引っ張られるように僕らは一緒に仕事をしています」
その一つの形として、今回の『BARI KUN』が誕生したのですね。
これから、バリ君にも家族が増えるかもしれない!と楽しみなお話も聞けました。
西海市内での『BARI KUN』の販売は、7月8日から西彼町と西海町の直売所で予定されています。
バリの旬は5〜6月、1番美味しい時期のバリを使っているそうです。数に限りがありますので、見かけたらぜひ一度お試しください。
以上、ベーヤンでした。