暑い昼間はエアコンに限る。文明の力に心から感謝したいエブリデイ。今は室内でも熱中症になるという。『ポチリ!』毛穴が開く前に迷わずスイッチオンの私は海近住子(うみちかすみこ)西彼のアラフィフパート主婦である。
いよいよ来週は『お盆』である。
ウエストにもお盆用の商品がディスプレイされ、否が応にもお盆ムードが漂う。
お盆と言えば実家に家族が集まって、わいわいと賑やかになる日でもある。職場のお姉さま達も娘や息子が孫を連れて帰って来るので食事の世話やなんかで「仕事の時より忙しい」と言っていた。
そんな話しを毎年聞くと、我が家はお客というお客は来ないので、心底「ありがたや~」と思うのである。
さて、お姉さま達はご自分のことを『メシ炊きババァ』と呼ぶ。
決して!決して私が命名したわけではない!(笑)
お姉さまご自身がご自身のことをそのように呼び、家族の為に頑張る自分をあえてそのように面白おかしく表現しているのだ。
「あん人達の帰るまでメシ炊きババァはメシば炊いて食わせんばいけんとよ」とメシ炊きババァ・・・いやお姉さま達はテンション低めに語っていたが、ホントはキツさ半分嬉しさ半分。
何のかんので、私的には子どもや孫に会える嬉しさの方が若干上回っているんじゃないかと勝手に想像をしているところである。
『自称・メシ炊きババァ』のお姉さま達にはどうかバテずにその任務を果たしていただき、無事に職場へ生還していただきたい。
しかしそんなお姉さま達を横目に見ながら、私もいつかは『メシ炊きババァ』になる日が来るかもしれないと思うと、俄然手足がブルつく。
私に至っては、子どもや孫に会える嬉しさより『メシ炊きババァ』になる苦痛の方が勝るからだ。
ご存じの通り、致命的に料理が下手だから。
我が家の子ども達はまだ独身なので、実家に帰って来ると言っても今のところ『おひとりさま』だが、いつの日かお嫁さんやお婿さんを連れてくるともわからない。
近い将来か、遠い将来か、夢か幻か、嘘か本当か、もしもお嫁さんやお婿さんが我が家にやって来るとなると、さすがにせっかく来てくれたファミリーにおふくろの味だよと『カレーとシチューの日替わり』をドカンとお見舞いしたら、『ここの母ちゃんイカレてる』と思われないだろうか?
世の中のご家庭では、たくさんのご馳走が食卓に並び、久々の母の手料理に舌鼓を打つという映像が頭に浮かぶが海近家ではカレーかシチュー。それも毎年。
逆にファンキーな母ちゃんだと思ってくれるだろうか?
つい心の奥底で『子供らよ~いつまでも独身であれ~』とかつぶやいちゃったり
べらぼうに料理の上手いお嫁さんをゲットして、「お義母さま~私が作りますから~♡」とか言ってくれるという妄想の世界にどっぷり浸かったり。
そんな料理下手な母と心を共にしてくれるのはやはり次男。
それは次男の偏食と母の料理下手が魂でリンクしているからだ。
要するに、偏食王の次男は『カレーとシチューなら文句なしに食べれる!』そして料理下手な母は『カレーとシチューならまかせろ!」というところである。
やっぱ中間子同士、気が合う~。
次男は「なんならカレー・シチュー・カレー・シチュー・カレーでも全く構わん!」と夢のようなカレーとシチューの超ヘビロテを提案してくれたが、カレーとシチューは致命的に料理が下手な私にとって『最高のお助けメニュー』であり、そして『最後の砦メニュー』でもあるのだ。
一度カレー、もしくはシチューを作ると、もちろん翌日、しいては翌々日までいただくのが次男ルール。
なので一度作ると最低でも一週間のうち二日はカレーもしくはシチューの日。二回作ると、おのずと七日のうち四日以上はカレーもしくはシチューの日となる。
もし一週間の中でカレーとシチューを二回づつ作ったとしたら・・・
カレーとシチューで一週間を生きることになり、おつりまで出てしまう。
いやいやいやいやいくらなんでも・・・。
前にカレーの食べ過ぎで、次男の心がカレーから離れたことがあったので、安易にカレーとシチューを多用したくないのだ。
何しろ最後の砦。
晩ご飯のメニューをどうしても考えつかない時や、何も作りたくない時、パパーっと何かを作らなくてはならない時の
神料理!
ん? 『神』?
そうか!カレー&シチューは『神料理』! となれば何も臆する事はない。
いつ海近家のファミリーが増えようとも私は『神料理』を振舞えばよい。
お盆もメシ炊きババァもカモ~ンヌ!
何しろ『神の料理』なのだから!
安心したところで、今週のカレーを作るとしよう(笑)