『昭和の歌を聴こう!』と、今回みんなで集まってレコードを聴くのは大島町明生大学のみなさん。
こんにちは!レコードと聞けば、行かずにはいられないベーヤンです。
大瀬戸町の『やすらぎ交流拠点施設 音浴博物館』からの出張講座として、高島正和さんが講師で来てくれました。
元気で長生きをするには『喉を使う』のがいいそうで、おしゃべりと歌をうたうことも効果があるのだそう!
好きな歌でいやされ、歌って元気になる講座が始まりました。
音浴博物館に収蔵している1万枚のSPレコードの中から参加者に合いそうな100枚と、「日本レコード大賞」(昭和34年~)を受賞したレコードを選んで持ってきてくれました。
「まずは、聴きましょう」と伴奏が始まったとたん、あちこちで曲名や歌手を言い当てます。
社会教育指導員の方も、リズムをとっています。
曲が変わるたびにみなさん足拍子・手拍子と、からだを揺らしながら楽しそう。
「青い山脈」や「お富さん」は私も歌詞を見ながら大合唱の仲間入り。
蓄音器は電気を使わない手動のものだったので、曲の途中でテンポがゆっくりになっていきます。高島さんが途中のいいタイミングでぜんまいを巻いて一曲が終わります。
一曲ごとにレコードを変えて針を落とす。次の曲がかかるまでの、待ち時間もアナログのいいところです。
「みんなで歌えばこわくないね」と、次々と昭和の歌をみんなで口ずさんでいきます。
みなさんの気持ちもほぐれてきたようです。
「子どものころ蓄音器がうちにあった」
「うちはなかったから近所の友達の家に聞きに行った」
一気に子ども時代の自分がよみがえってきています。
浪曲(ろうきょく)が大好きだった、お父さんとの思い出がある方のお話は、風景が浮かんでくるようでした。
「夕方になるとラジオから浪曲が流れる。その時間、子どもたちは静かにしてないと親父に叱られた!」
叱られたお話ですが、昭和のほのぼのとした夕方のひと時が、浪曲とともに蘇って来ます。
講義を受けながら、メニューの中から聴きたい歌をリクエストできます。
次は、どんな曲がかかるかお楽しみ。
私たちも、過去の思い出深い歌はそれぞれにあります。
昭和に子ども時代や青春時代だった方にとって、音楽を聴くというのは、もっともっと大切でなつかしい思い出になるのです。
インタビューにも、笑顔でご自分の思い出をたくさん話してくれました。
若い時に「ダンスホール」に通って踊った方がいらっしゃいました!
ダンスの相手の申し込みがたくさんあったでしょう?と聞くと、素敵な笑顔で「あったとよー」
昭和の活気溢れる様子もお聞きできました。
歌が大好きで、今もカラオケが楽しみな方。この講座最高齢で、本当にどの曲も手拍子で楽しんでいました。
子どもの頃から聞いている浪曲が好き、今の歌はダンス曲だとおっしゃる方も。
昭和の歌は軍歌・演歌・童謡・歌謡曲とまだまだたくさんあります。
「今の若い人には、浪曲がお経のように聞こえるそうです。童謡も様々な理由で歌われなくなった」と、高島さん。
「どうか昭和の良き歌を歌い継いでください」としめくくりました。
昭和の歌は、みなさんを元気にするばかりか、タイムスリップさせる力もあるようです。
今回の講座を楽しみに参加され、音浴博物館へも行った方もいらっしゃいます。
まだレコードを聴くことができる施設があることを初めて知った方や、もう運転免許証を返納したので、1人では行けないと残念がる声もありました。
機会があれば音浴博物館に行きたいと言ってパンフレットをもらう方も。
歌を聴くうちに笑顔になり、みなさん元気になったようです。
もう少し涼しくなったら、心ゆくまで昭和の歌をたっぷり浴びに行って、もっといろいろなお話を聞いてみたいと思うベーヤンでした。