こんにちは。ばりぐっど大瀬戸支局の"のこ"です。
3月14日、大瀬戸町西濱地区にある長崎県立西彼杵高校において、1年生による大瀬戸地区活性化に向けた意見の発表会が実施されました。
西彼杵高校の新たな取り組み!まちづくりについて考える授業
西彼杵高校では「共同的な学び」に取り組んでいます。
「共同的な学び」とは、教師からの一方的な授業ではなく、課題に対して生徒同士で意見を出し合う中で、自ら考え、判断し、それを相手に伝える、生徒の主体的な学びです。
この学習の中で、大瀬戸町の活性化をテーマにした授業が3回行われました。
1回目は1学期に、1年生と地域住民からなる「大瀬戸活性化委員会」のメンバーとワークショップを開催。大瀬戸の“良いところ” “残念なところ” “理想のまち”などについて話し合いました。
→詳しくは、さいかいブログ「西彼杵高が考える『大瀬戸・西海市のまちづくり』vol.1」
2回目は2学期に、1学期の内容を受けて、より具体的に「どんなところなら日常的に行きたいか?」というテーマについて意見を発表。
→詳しくは、さいかいブログ「西彼杵高が考える『大瀬戸・西海市のまちづくり』vol.2」
今回が3回目となり、これまでのまとめとして、西彼杵高校の生徒が考える大瀬戸地区活性化に向けた意見の発表会が行われました。
論理的に発表!高校生による大瀬戸町活性化のアイデア
発表のテーマは、
『大瀬戸地区が今より元気になるために必要なことは何か』
発表する14名の生徒それぞれが考える"元気"とは何かを明らかにして、そのために必要なこととして考えたアイデアの根拠を発表しました。
西彼杵高校では、「論理コミュニケーション」という授業にも取り組んでおり、インターネットを利用した遠隔授業で、東京在住の研究者が授業を提供。
この日も、東京の仁藤先生とネット通信しながらの発表会となりました。
生徒は自分の意見がしっかり伝わるように、「感情を言葉に表さず、論理的に述べること」を軸として原稿を作成。
発表したアイデアの中には、
「イルミネーションを施したインスタ映えするスポットを作り、観光客を増やす。」
「10代がワクワクするような新しいイベントを考案する。」
など、高校生ならではのアイデアが出ていました。
その他、
「展望台を作って、大瀬戸の綺麗な海を見てもらいたい。」
「豊かな自然をいかし、昆虫博物館を作って観光客を呼び込む。」
など、地域の特性をいかした発表もありました。
その中で、「伝統行事に若者が参加しない。」という生徒の意見に、仁藤先生から「伝統行事だからといって、若者が参加しないとは思えませんが、その根拠は?」と問われました。その後も「なぜ?」「どうして?」と、根拠を掘り下げるための追求が繰り返されていました。それに対し発表者は、戸惑いながらも仲間と話し合い、しっかりと回答していました。
この姿から、あえて少し難しい問いを投げかけられることで、生徒達の思考の幅が広がっている様子がうかがえました。
若者の新しい発想による新しい地域活性化への期待
高校生による発表後、大瀬戸活性化委員会会長の今井さんと西海市シティマネジャーである宮里さんからの講評がありました。
今井さんは「若い高校生達の貴重な意見を受けることができました。今後も共に大瀬戸を元気にしていきましょう。」と地域活性化への思いをのせて講評されました。
また、宮里さんは「ロジカルに意見を述べることも大切ですが、思いを実現させるためには、初めにもった初期衝動の部分も大切にしてください。」と気持ちのこもった言葉で締めくくりました。
その他、授業を参観していた地域の企業・関係者からは、
「地域を元気にするには、元気な若者が必要。」
「各世代が集まり伝統を伝える大人世代と、新しいものを生み出す若者世代が、一緒に大瀬戸の未来を考えていければと思いました。」
「地域が一体になるきっかけになったのではないでしょうか。」
などの感想が。
若者の新しい発想が、新たな地域活性化を生み出す可能性を感じる発表会でした。
このような若者が地域について考える取り組みが継続し、それが実際にまちづくりにいかされていくことを期待します!
以上、大瀬戸支局からでした!